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「ニューノーマル時代のビューティテック事例」:GW Special その1

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多くの国でパンデミックの先はいまだ不透明なものの、中国市場は明らかな回復と成長基調をみせ、ワクチン接種が進む英国や米国では徐々にロックダウンや規制が解除されており、社会や経済に活気が戻りつつある。2021年のゴールデンウィーク、BeautyTech.jpではこの半年ほどの美容業界の動きを追うキーワード3つを選出して、関連記事をまとめて紹介する。第1回は「ニューノーマル時代のビューティテック事例」だ。

コロナの影響による厳しい外出制限をはじめ、商業活動の時短や自粛に伴い、2020年のビューティ業界は商品の購入や接客の場をオンラインへと移行させるDX(デジタライゼーション)が一気に進んだ。そして、その潮流そのものが後戻りすることはない。今、模索されているのは、パンデミック後を見据えて、リアルな店舗や対面接客とデジタルをいかに組み合わせて、よりスムーズでシームレスなOMOショッピング体験を構築するかである。

花王ブローネ ルミエストは、ドラッグストアなどの店頭から毛束サンプルの色見本を取り払い、AR髪色シミュレーションを用いたヘアカラー選びを提案。髪色シミュレーションをテレビCMでも訴求して、顧客満足度の向上と好調な売上を実現した。@cosme TOKYOはKDDIと協業し原宿の旗艦店を再現する没入感の高いバーチャル店舗をオープン。いつでもどこからでも楽しめる新しい購入体験を提供するとともに、リアル店舗と補完しあうことで「実店舗を訪れること」に新たな価値を付加することを狙う。

また、2021年1月に完全オンラインで開催されたCESでは、パーソナライズした提案にとどまらず、AIによるレコメンドやIoTデバイスのアシストを受けることで、ユーザー自身が美容アイテムをオンデマンド&セルフで形にできる「カスタムビューティ」が注目を集めた

一方で、欧米とくにフランスでは、化粧品ビジネスにおいてヒューマンタッチは不可欠な要素と捉え、デジタル社会において人間が介在する意味と重要性、企業と消費者の絆づくりを真摯に考えようとする傾向が現れている

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出典:Kotin via Shutterstock

オンライン接客&カウンセリング

◾️資生堂のオンラインカウンセリング、店舗やブランドの試行錯誤が生んだ顧客満足度

◾️ジールスの「接客DX」、チャットボットによる「おもてなしの精神」でLTV向上へ

◾️M・A・C など、デジタル体験×ヒューマンタッチの欧米事例が示す消費者との絆

DXや新たな販売チャネル

◾️スマートミラーからトレーニング動画まで、美容室のDXを促進するソリューション13選

◾️D2Cブランドからザ・ボディショップ、ロレアルまでソーシャルセリングへの熱視線

◾️日本直送越境ECなど、小ロットでも中国市場開拓が可能な支援サービス続々登場

◾️韓国ファヘ「メイクアップルック」はユーザーのメイク投稿から購入も可能な新機能

◾️台湾はIoTスキンケア、韓国は化粧品スマートファクトリー。香水、漢方茶もカスタムの波【CES2021】(3)

◾️AIとIoTで「カスタムビューティ」時代の到来、牽引するアモーレパシフィックやロレアル【CES2021】 (1)

バーチャル店舗やデジタルツール

◾️デジタルメイクアップにロレアルや資生堂が進出、新たな販促や収益機会への期待

◾️XRでバーチャル店舗、KDDIと@cosme TOKYOの協業でみえた次世代の購買体験

◾️ディオールなどバーチャル店舗の「体験」を加速させる米Obsessのプラットフォーム

◾️花王ブローネ ルミエストのAR髪色シミュレーション×マス広告がもたらしたインパクト

GW Special 2021 そのほかの回はこちら
(2)データサイエンスや科学にもとづく商品やサービス
(3)SDGsから顧客の幸せまで、ブランドの哲学

Text: そごうあやこ (Ayako Sogo)
Top image: Vasundhara Srinivas via Unsplash