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「第3次K-Beautyブーム」「中国ブランドの活路」「東南アジア市場への熱視線」【2024年上半期まとめ】

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2024年の夏休み、BeautyTech.jpではここ半年の記事から、美容業界内外のイノベーションを「日本編」「欧米編」「韓国・中国・東南アジア編」と地域ごとにまとめて紹介する。第3回は、積極的な海外進出により3回目のK-Beautyブームを巻き起こしている韓国、中国国内経済の復調が思うように進まないなかで、輸出への注力のほか、R&Dやテクノロジーの重用で成長している中国ブランド、そして中産階級が力をつけ市場としての存在感が高まる東南アジアの化粧品業界の現況をみていく。


化粧品輸出が好調の韓国、東南アジアや北米市場でさらなる拡大を目指す

2024年上半期の化粧品輸出は48億2,000万ドル(約7,218億円)と過去最高値を記録した韓国。アモーレパシフィックなどの大手の不振とは対照的に、かつての中国市場に過度に依存する構造を脱却し、世界的な韓流カルチャー人気を追い風にして、インドネシアやベトナムなどの東南アジアや北米への進出を果たし、業績を伸ばすビューティスタートアップや中堅ブランドが次々に登場。K-Beautyが改めて注目されているなか、韓国の持つバリューを押し出しつつも、綿密な現地市場調査を行い、ローカルに向けたコミュニケーションを丁寧に積み上げていくことで、消費者からの支持を広げている。大型IPOを狙うユニコーン級企業もあり、業界全体としては活況を呈している。

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中国国内経済の回復が鈍いなかでも成長する中国化粧品ブランドとは

2023年の中国の化粧品の輸出額は前年比39.3%増の263億7,000万元(約5,743億円)と大きく拡大。なかでも急成長しているのが東南アジア向けだ。現地で販売されている欧米ブランドとローカルブランドの間を埋める「品質の良い中価格帯製品=中国ブランド」という位置付けで、市場の空白を攻める戦略をとっている。東南アジアでは中国系の大手ECプラットフォームの利用率が高いのに加え、中国系のドラッグストアチェーンが店舗を拡大している状況もブランドをサポートするもので、さらなる海外進出ラッシュが続きそうだ。また中国国内では、研究開発に力を注ぎタイムリーに新機軸の商品を発表することでプレゼンスを高めるヘアケアブランドや、成分処方やパッケージに生成AIを活用することで高品質な製品づくりを実現する老舗ブランドなど、独自性の高い企業が成功している。

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ASEANやAPACに加盟する東南アジア各市場への注目が上昇中

韓国や中国のビューティブランドが進出に拍車をかける東南アジア諸国連合(ASEAN)の化粧品市場規模は、2020年の段階で50億4,000 万ドル(約7,971億円)で、2022年時点で人口が6億7,000万人を超えていることを考えると大きな伸びしろがある。なかでも、世界第4位の人口を持ち若年層が多いインドネシアや、2023年の化粧品市場収益が18億4,500万ドル(約2,918億円)で中産階級が経済力をつけているベトナムなどにとくに関心が集まっている。

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Text: そごうあやこ (Ayako Sogo)
Top image: Dennis Belitsky via Shutterstock

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