「イノベーティブな発想を中国に学ぶ」美容業界を読み解くまとめ(2):New Year Special
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2019年が終わり、2020年が幕開け。この年末年始、BeautyTech.jpでは昨今の美容業界の動きを振り返り、新しい年のトレンドを占うキーワード6つを選出して、関連記事をまとめて紹介する。第2回は「イノベーティブな発想を中国に学ぶ」。
顔認証、WeChatミニプログラム、QRコード決済…、スマートフォンの急速な普及と、経済的に力をつけてきた地方都市の隆盛を背景に、テクノロジーが一般市民の消費生活に当たり前のものとして浸透している社会は中国をおいてほかにはない。アリババやテンセント傘下のECやTikTokなどのプラットフォームは世界を舞台にサービスを拡大しており、いわゆる「中国モデル」のビジネス手法には学ぶところも多い。
具体的には、ソーシャルメディアやメッセンジャーアプリで吸い上げたデータを活用して、トレンドを追うだけでなく、“生み出す”マーケティングをはじめ、収集した膨大な消費者ニーズに応える極めて迅速な製品開発や、オンラインと巧みに融合させることで、新しい顧客体験を創出するリアル店舗などがあげられる。
景気の後退が数字としても表れてきた中国経済だが、不況だからこそ、より一層のテクノロジーの有効活用と、消費を促す工夫が求められることになり、中国企業の次のステップに注目が集まる。とくに化粧品業界においては、長らく海外ブランドが優勢だった市場に、デジタル世代の後押しを受ける中国国産のD2Cブランドも育ってきている。業界勢力図を塗り替える動きが起こるかもしれない。
Image: Komkrich Marom via Shutterstock
「デジタル活用で世界を一歩リードする中国」まとめ記事
◆ SNSをフル活用するマーケティング、次の世代に向けた変化も
・ 進む化粧の低年齢化、中国「00后」に既存のマーケティング手法は通用しない
・ 中国ブランドは地方から都市圏の「95后」たちへも浸透中。Yes!ICなどにみる躍進
・ 小紅書は勢いを維持できるのか。SNS型ECは競合の雲集や蜜芽なども成長加速
・ 中国美容ブランドの意外なクロスボーダーマーケティング、人民日報とコラボも
◆データドリブンのサービス&製品づくりは世界最速
・ AI評価、信用評価の仕組みで米ナスダック上場の中国美容整形プラットフォーム「SoYoung」
・ Meituなど中国の肌診断、アプリから店頭まで精度を求める女性のニーズで進化中
・ 中国発、ビッグデータから生まれたIT業界向けヘアブランド「ITCareLab」
◆オンラインもリアルもテックが変えるショッピング体験
・ 中国ライブ動画配信サービス覇者「YY」の全容と美容プロモーションの可能性
・ 中国でM・A・Cが仕掛けるニューリテール店舗やゲームとのコラボは「体験」重視
・ 中国SuperMonkyなどWeChatで即予約、都度参加のフィットネス体験記
・ 中国発「シェア化粧ボックス」は競合も登場。サービスを体験してわかった課題感
Text: そごうあやこ (Ayako Sogo)
Top image: Alice-D via shutterstock