「KOL&ライブコマースが鍵〜中国・韓国事例」美容業界を読み解くまとめ(2)Summer 2020
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世界的なパンデミックの影響で、これまでの日常は様変わりし消費も変化、そしてオンラインへの移行が急速に進んだ。BeautyTech.jpでは最近の美容業界の動きを振り返り、withコロナの時代にこれからのモノの売り方、それに対するマーケティングのあり方のヒントとなる各国事例の記事を3回に分けて紹介する。第1回は欧米での事例、第2回は中国と韓国で起きている動きをまとめた。
コロナの感染拡大がひとまずピークアウトした中国では、経済が戻りつつある。なかでも2020年5月の化粧品の小売総額は前年同月比12.9%増の270億元(約4,050億円)と、世界に先駆けコロナ以前の水準になっている。販売増に大きく寄与しているのはオンラインで、アリババグループの5月の流通取引総額も25%以上の伸びをみせている。
この状況で、オンライン施策や現地で初となるブランドの投入など積極的な攻勢をかけているのが、ロレアルやエスティ ローダー、資生堂といった海外ラグジュアリーブランドである。中国のEコマース・マーケティングの主流になりはじめたKOLとライブ動画配信を活用して、市場でのプレゼンスを高めている。
同時に、外出制限がとけたのを機に、化粧品専門小売チェーンにも消費者が再び足を運びはじめた。SNS映えする内装や、店舗内にライブ配信ブースを設けるなど、オンラインと連動する店づくりとともに、オフラインならではの実体験の提供で、地方都市でも業績を伸ばしている
一方の韓国は、ブランドの乱立による市場飽和などの理由からKビューティの勢いに陰りが見えはじめているとされる。そんななか、次の世代のビューティ企業として注目が集まるのが、インフルエンサーブランドだ。オンラインを主戦場に、すでに固定したファン層を持ち、国内外のマーケティングに強みを持つ美容系インフルエンサーを発掘していち早く囲い込み、協業を推進するロッテなどの大手小売りも登場している。
Atstock Productions via Shutterstock
「KOL&ライブコマースが鍵〜中国・韓国事例」
BeautyTech.jp記事まとめ
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美容業界を読み解くまとめ Summer 2020 そのほかの回はこちら
(1)「オンラインコンサルやコミュニティ〜欧米事例」
(3)「顧客エンゲージメント最重視へ〜日本編」
Text: そごうあやこ (Ayako Sogo)
Top image: Leon Liu via Unsplash