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BeautyTech.jp著者&編集部による2020年に注目したい分野、コト、モノ

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あけましておめでとうございます。3年目の今年もBeautyTech.jpは美容をはじめ、ファッションやヘルスケア分野など近隣領域のイノベーションをみつめ、考えていきたく思います。まずは著者の方々・編集部メンバーの7名による、2020年に美容と今年のトレンド大胆予測より。

■グローバルな課題に応えるコスメの登場に期待 
 弓気田みずほ氏/美容コーディネーター・ビューティビジネスコンサルタント

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Image: Golubovy via shutterstock

日本国内の化粧品市場にもジェンダーフリーの流れが見えはじめた2019年だったが、2020年はさらにグローバルな課題となるバリアフリー、エイジフリーへの取り組みにも期待したい。シニア〜シルバー層にとって使いやすい配慮のなされたアイテムなど、単に福祉的な方向だけではないアプローチが存在するのではないか。また、ブランドが多様化するなかでさまざまな美容メソッドが錯綜し、ユーザーの混乱を招いている。パーソナライゼーションの進化でデータにより自身の指向性に合った製品が選ばれる仕組みはかなり進化したが、次は手の動かし方や力加減など、正しい「使い方」を伝えるためのデジタルなアプローチが必要だと考える。

■起業家が連帯して、消費のあり方を問いかける
 谷素子氏/フランス在住ライター 

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Image: Igisheva Maria via shutterstock

欧州でもクリーン製品、透明性の徹底、エシカルな取り組みが進んでいるが、フランスではそういったスタートアップが連帯して、社会や環境に貢献する「良い消費」を促すムーブメントが起こっており、今年はさらに強まっていくと思われる。また、コスメ専用のミニ冷蔵庫Beautiglooがいよいよ3月発売となり、手づくりの化粧品などを効果的に保存するテック製品として注目が集まりそうだ。さらに、欧州で続々と誕生しているアフリカ系の人々に向けた製品やアプリケーションは、世界市場を視野に入れて発展しており、その飛躍に期待したい。

■シリアル・イノベーションを生みだす組織戦略
 秋山ゆかり氏/事業開発コンサルタント・株式会社Leonessa代表取締役

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Image: Novikov Aleksey via shutterstock

2019年に引き続き、ミレニアル・Z世代を意識した、ポートフォリオ拡充のためのM&Aが続くであろう。また、新たな顧客体験を創り出すために、そして、持続可能な化粧品を生産し続けるために、異業種とのアライアンスがますます増える。グローバルトップブランドは、アクセラレータープログラム等でのスタートアップの発掘に加え、外部との連携をエコシステムとして作り上げてきているが、2019年は、コーセーやオルビスなどの日本企業もその動きを加速させた。2020年は、製品・サービスの創造はもちろんのこと、社員のマインドまで改革し、シリアルにイノベーションを起こし続けられる組織作りに注目している。

■ビッグデータは幻滅期、スモールデータ時代の幕開け
 河 鐘基氏 / 株式会社ロボティア代表

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Image: Rawpixel.com via shutterstock

2019年はブランド開発やマーケティング、店舗運営など、あらゆる側面でビッグデータを通じた顧客との対話を繰り返し、ポジションを確立しようという企業の努力が増えた印象を受ける。また同時に、ARメイクアプリやレビューアプリ、新たなタイプのECソリューションなど、ビューティー産業に特化したビッグデータそのものを確保する競争も激化している。

データドリブンをウリにした次世代ビューティー企業およびその試みは2020年以降も続きそうだか、個人的にはAI×ビッグデータを競争力とするトレンドは、幻滅期を迎える可能性も否定しきれない。AIは隠れた需要を見つけるのは得意だが、新たな需要を生み出すことはできず、多くの中小メーカーおよびビューティーベンチャーにとっては、ビッグデータを集めること、使いこなすことはコスト的にも、リソース的にもハードルが高いからだ。むしろ、人間だけが感知できる新たな気づきや、スモールデータと感性に根ざした圧倒的に新しいコンセプトや製品の登場に期待したい。

■人々の生活にシームレスに寄り添う多機能IoT機器の登場
 小野梨奈/BeatyTech.jp編集部 ブースト担当 

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Image: Kristen Jasper Fine Art via shutterstock

さまざまな分野でパーソナライズ化が進み、自分にあったスキンケアやヘルスケアを提供するIoT機器の登場が後を絶たない。2020年は、それぞれが点だったアプリサービス、ウエラブルデバイスとの融合が加速し、IoT機器が多機能化していくように思う。ウエラブルデバイスによって計測されたさまざまな生体データや環境データほか、女性であれば生理周期も考慮してスキンケアやサプリメント、運動などのヘルスケアが提案されるだけでなく、体の不調や悩みがあるときは、アプリ上で専門家に直接相談することもできる。多機能化したIoT機器が人々の生活のなかにシームレスに入り込み、まさにパーソナルコンシェルジュのような存在に進化しつつ、選ばれないものは淘汰される、そのプロセスが出てきそうだ。

■アジアでもクリーンビューティが本格的なトレンドに
 そごうあやこ/BeautyTech.jp副編集長・英語版担当 

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Image: sofiaworld via shutterstock

化粧品などから、人体に悪影響を及ぼすと証明された有害性物質を排除するのはもちろん、成分や製造に関する情報を開示する透明性と、海洋汚染や土壌汚染など環境へのダメージを極力避けるサステナビリティを包有するコンセプトは「クリーンビューティ」と称され、欧米を中心に美容業界を席巻するトレンドになっている。2020年はこのクリーンビューティ旋風がアジアにも上陸するだろう。事実、世界第2位の化粧品市場をもつ中国は昨年、2020年末までにマイクロビーズを含む化粧品の製造を禁止し、有害な原料を含む既存製品も2022年までに全廃すると発表。これまで輸入外国製品に義務付けられていた動物実験も廃止する方向で動いている。世界規模で人々の意識がヘルスコンシャスへと向かうなか、アジアでも化粧品ブランドの勢力図が大きく塗り替えられることが予想される。

■徹底したユーザー体験が価値になる
 矢野貴久子/BeautyTech.jp編集長

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Image: Arron Choi via Unsplash

どれだけ、ひとりの顧客を幸せにできるのか。テクノロジーが自分にあったものを提案し、的確な回答を出してくれるようになったが、それは本当に、顧客をとりまく環境やそのときの気持ちにもぴったり寄り添っているのか。2020年はそれが問われていくように思う。ザッポスの徹底した顧客主義のCSが「神対応」として注目を集めたのは2010年代の初めだ。磨き抜かれたアルゴリズムはいつかそれを超えるのか?人による丁寧な接客との組み合わせと、マシンが出す答えの黄金比はどこなのか。BeautyTechが内側に抱える課題とまさに正面から向き合う年になるだろう。

Coordination:大塚愛(Megumi Otsuka)
Top image: TAK ISHIKAWA via Shutterstock

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