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日本の化粧品向けアップサイクル原料最前線、Bentenからは原料データベースも登場

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近年注目度が高まっているアップサイクル原料について、海外ブランドや原料企業各社の取り組みを以前紹介したが、“もったいない”文化が根付く日本でも、素材を無駄なく利活用して開発された化粧品原料はさまざまに存在している。日本のアップサイクル原料の事例、そして、化粧品ビジネスマッチングサイトBentenによる原料検索データベース「INGRE BANK」のローンチも含め、日本発のアップサイクル原料の現状をみていく。

サステナブル文脈で注目度上昇中の「アップサイクル原料」

アップサイクルとは、生産工程で出る副産物や廃棄物をゴミとして捨てるのではなく、アイディアや加工を加えてそのモノの価値を高め、新たな需要を生み出すサステナブルな循環システムのことを指す。ファッション業界での動きに続いて、美容業界でもアップサイクルによって開発された化粧品原料を採用するブランドが相次ぎ、注目を集めている。

2021年5月にパシフィコ横浜で開催された第10回化粧品産業技術展「CITE JAPAN 2021」の展示でも、”SDGs”や“サステナブル原料”のキーワードを掲げたブースが目立つなか、“アップサイクル原料”をアピールする企業ブースも散見された。

出展者に話を聞いたところ、天然植物由来成分を使用する美容ブランドは増加しているが、近年は、「その植物がどこでどのように栽培され、加工されたのか」のストーリーやトレーサビリティを重視する傾向がとくに強まっているという。

それは、仏ロレアルが2030年に向けて掲げた新サステナビリティプログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」の「プラネタリー・バウンダリーを尊重したビジネスモデルへの変革」のなかで、“すべてのサプライヤーとその原材料について、栽培や収穫活動が、生物多様性とくに森林を保護しているか、持続できる低酸素農作業をしているかなどの項目ごとに自社でチェックし評価している”と述べたことが、欧米の原料メーカーに大きな影響を与えているのが一因とされる。こうした流れは日本をはじめ、アジアにも波及してくることは時間の問題だ。

そういった傾向もうけ、日本でもアップサイクル原料の開発は盛んに行われはじめており、今回は8つの事例を紹介する。

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