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イスラエル発ナノスパン、生菌を肌の上で活性化する特許技術を持つ化粧品OEM

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イスラエル発のテクノロジーカンパニー NanoSpun(以下、ナノスパン)は、肌の上で生菌を活性化させ、副産物となるビタミン、ミネラルなどさまざまな有効成分を肌に直接届けるフェイスマスクを開発した。同社は糸の内側に生菌を注入しながら紡ぐことが可能な電界紡糸(エレクトロスピニング)技術をもつ企業で、年々拡大しているマイクロバイオーム化粧品市場に新たなアプローチで切り込む。その戦略について、日本の販売代理店であるアミリアジャパン株式会社 取締役会長 穴山為康氏に話を聞いた。

年々拡大するマイクロバイオーム関連化粧品市場

マイクロバイオームとは、皮膚や消化器、呼吸器などに常在してヒトの体に共生する微生物(細菌、真菌、ウイルスなど)の総称である。近年の研究で、マイクロバイオームが健康や疾患に密接に関係していることが明らかになり、化粧品分野でもマイクロバイオームの働きに着目して開発された製品が次々と登場している。米国の調査会社Future Market Insightsによると、マイクロバイオーム化粧品の世界市場は、2031年までに5億9,470万ドル(約860億円)に成長すると予測されている。2022年9月28日には、資生堂が英国のマイクロバイオームスキンケアブランド「Gallinée(ガリネー)」を買収し、マイクロバイオーム研究を加速することを発表している。

マイクロバイオーム化粧品のアプローチとして一般的なのは、皮膚表面の常在菌のダイナミクスに注目し、常在菌を構成する善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが理想的に保たれるように必要な有効成分を与えるというものだ。

そこに新たな手法として、生きた菌をそのまま肌表面に届ける技術を開発したのが、イスラエル発スタートアップのナノスパンだ。ナノスパンは2021年に、P&Gベンチャーズのイノベーションチャレンジで最優秀企業に選ばれ、1万ドル(約144万円)の賞金とP&Gベンチャーズとのパートナー契約を締結。次世代の商品の開発に向けて、現在もディスカッションを進めているという。

電界紡糸技術を進化させ生菌を内包するナノファイバー開発

ナノスパンが誕生したのは2011年で、世界有数の理工系大学のひとつであるイスラエル工科大学(Technion)からスピンオフした企業だ。本社と開発センターをイスラエルに、企画・マーケティン本部を米国シリコンバレーに持つ。

同社が強みとする電界紡糸法(エレクトロスピニング法)の技術は、1930年代にすでに登場しており、ポリマー溶液が入った紡糸ノズルに高電圧を加えることで、直径数nmのナノファイバー(微細繊維)を生成できる一般的な技術である。ナノスパンは、このノズル部分を二重構造にするなどの改良を重ね、糸を中空状態で紡績することに成功した。この技術については、8件の特許取得済みで、4件が特許出願中だという。

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