米Prose CEOが指南、美容D2Cビジネスの勝機はアルゴリズムの改善サイクル
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2017年12月創業のパーソナライズヘアケアブランド米Proseの共同創業者兼CEOのアルノー・プラー(Arnaud Plas)氏へのインタビュー前編では、高い顧客満足度の背景を紹介した。後半は、新興D2C企業が成功するための課題や今後の展望などについてのアルノー氏の見解を聞く。市場を切り開いてきた先駆者のひとつの答えが「データ」だ。
消費者の感情に訴えかけて共感を呼ぶ
「事業は大変順調に伸びており、今のところうれしい悩みしかない」と、プラー氏は創業から最初の18カ月を振り返る。たとえば、今年6月に投入した新商品のパーソナライズ・ヘアオイルは予想を上回る反響を呼び、1万個を超えるオーダーが入り、原材料の調達などの対応に追われたという。
Proseのヘアオイル
提供:Prose
オンラインで収集する顧客プロフィール数は1カ月に約20万件のペースで増えており、2019年内に合計200万件を超える見通しだ。これらのデータと顧客フィードバックを活用してアルゴリズムの改良を重ね、商品の質を高めてきた結果、前編で紹介したように顧客満足度は80%を超える。
そして今、プラー氏が持続的成長の礎として力を入れるのが、ブランドの確立と認知度の向上だ。
Proseのプラー共同創業者兼CEO
提供:Prose
Proseを含む、第一波のD2Cブランドは、小売り企業を介さず、FacebookやInstagramなどのSNSを運用した販促を展開することでコストを削減し、商品価格を抑えてきた。しかし、プラー氏によるとこれは2017年までのことだ。
「SNSの広告費が上昇し、いまや(D2Cブランドが)価格で勝負するのは難しい。これからは持続的成長を目指し、ユニークで突出したブランドの確立が今まで以上に必要となる。消費者は価値観やフィロソフィーに共感できるブランドを求めており、商品がいくら優れていても、ブランド力がなければ繰り返し購入してもらうことは困難だ」(プラー氏)。
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