美容メディア、D2C、AI。2020年のトレンドを占うThe Global BeautyTech Forum
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Perfect Corp.主催の「The Global BeautyTech Forum(グローバル・ビューティテックフォーラム)」では、資生堂や花王などの大手化粧品メーカーからD2Cブランド、メディアまで、多彩な登壇者が登場し、AIやARなどテクノロジーをテコに美容業界がどう変わりつつあるのか、活発な意見交換が行われた。セッションやプレゼンテーションを通して見えてきた、近い未来の美容体験のあり方を検証する。
2019年11月22日、東京では2回目、シリーズとしては3回目にあたるグローバル・ビューティテックフォーラムが、YouCamメイクなどARとAI技術によるソリューションで知られるPerfect Corp.によって開催された。冒頭、日本法人の代表取締役社長の礒崎順信氏は、AIに代表されるテクノロジーによるイノベーションが指し示す未来を、多角的な視点から紐解いていく重要性を語り、東京、ニューヨークに続き、上海やパリでもこのフォーラムを開催していくことを明らかにした。
そして、自社の取り組みとして、ARバーチャルメイクはもとより、AIを活用してヘアカラー、スキンケア、アクセサリー等の多岐にわたるカテゴリーで、より豊かな消費者体験を叶えるバーチャルシュミレーション機能を展開する次のステップ「Beauty 360°」構想について解説。あわせて、中国アリババとの提携をはじめ、クライアントである企業向けサービスの拡充を進めている現状を紹介した。
礒崎順信氏
AIに求められることは何か
礒崎氏のキーノートに続く最初のパネルディスカッションでは「美容業界におけるAIの立ち位置と役割」がテーマとして取り上げられた。
今回は、事前に登壇者がテーマに沿った“お題”というかたちで、自身の考えをキーワードとして提議したものをもとに話し合う趣向で、資生堂 経営戦略部 イノベーションデザインLabのグループマネージャーである黒川賢志氏は「美容AIの普及には役割分担と価値転換が必要」ではないかと問いかける。
万能に思われがちなAIだが、実はできることは限られている。過去の実績ベースから解析・予測を立てることは得意だが、あくまでもトレーニングをしてくれる正解のデータがあってはじめて、AIの学習は精度も高まり深化もする。たとえば、すでに画像解析などではかなり正確な分析ができるが、曖昧さや言語化されない部分も読み取ることが求められるコミュニケーションの分野では、まだまだ対応できない場面がある。つまり、AIをどこに配置すれば一番パフォーマンスを発揮できるか「役割分担」を考える必要があるというわけだ。
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