仏に誕生のBeautyHubが異業種とのイノベーションも加速、国際競争力強化へ
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フランスの国策化粧品産業クラスターであるコスメティックバレー。前回記事では主催する展示会を紹介したが、今回はそのコスメティックバレーの新プロジェクト、業界横断型のオープンイノベーションの機会創出をねらったBeauty Hubを紹介する。本部となる化粧品関連施設のオープンに先立ち、スタートアップ支援プログラムBeauty Up を2020年9月にスタートした。化粧品分野でフランスの国際競争力をさらに高める狙いだ。
巨大な化粧品関連施設が2023年末にオープン
フランスの化粧品産業の年間売上高は450億ユーロ(約5兆5,000億円)、雇用者数24万6,000人を誇り、輸出額では航空産業に次ぐ第2位の産業となっている。国から競争力拠点(競争力産業クラスター)に指定されているコスメティックバレーは、「メイド・イン・フランス」ブランドの価値をさらに高めながら、産業全体の国際競争力の向上に努めている。
コスメティックバレーは、パリから電車で1時間ほどのシャルトル市に本拠地を持つ。ステンドグランスが美しいシャルトル大聖堂があることで有名だが、同市を含むサントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏は、大手化粧品企業の製造工場や原料メーカー、処方、生産、パッケージ、検査・分析など、化粧品関連企業が集まる化粧品産業集積地となっている。
ユネスコの世界遺産、
ゴシック建築のシャルトル大聖堂
(著者撮影)
シャルトル市は美容産業を代表する都市の1つであり、2023年末には、広さ1,500平方メートルの化粧品関連国際施設「Maison internationale de la cosmétique」をオープンする予定で、現在、大聖堂の正面にある廃校となった中学校を改装中だ。
コスメティックバレーの本部のほか、オープンイノベーションの場のBeauty Hub、一般公開の3つのエリアで構成される。1,000平方メートルの一般公開エリアでは、口紅やフレグランスの製造工程が見学できるほか、メイド・イン・フランスの化粧品、産業のイノベーション、トレンドなどを紹介し、業界関係者だけでなく、国内外の観光客も楽しめる施設にする意向だ。
Maison internationale de la cosmétiqueの
完成イメージ図。
改装はフランス人建築家
トマ・デュビュイッソン
(Thomas Dubuisson)氏が手がける
© Chartres Métropole
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