見出し画像

コーセーのWEB-BC SYSTEM、運用3年で高速開発・少人数運用・顧客体験向上を同時に実現

◆ 新着記事をお届けします。以下のリンクからご登録ください。
Facebookページメルマガ(隔週火曜日配信)
LINE:https://line.me/R/ti/p/%40sqf5598o

株式会社コーセーが、コロナというパンデミック下のDX施策としてスタートさせたカウンセリングプラットフォーム「WEB-BC SYSTEM」。3年でこのプラットフォームは大きく進化し、高速で新サービス(アプリ)をリリースできる体制を整えている。スピードと効率化で、各部署やブランドのDX、そして、顧客体験の向上に従事する同社 情報統括部 DX推進課 横山春佳氏に、その背景とこれからの展望を聞いた。


機能拡張と他ブランドへの横展開が進む「WEB-BC SYSTEM」

コーセーがカウンセリングプラットフォーム「WEB-BC SYSTEM」を稼働開始したのは2021年9月16日。同システムは、店舗でのリアルな接客が困難になったパンデミックに対応した新たなDX施策として運用が始まった。

この仕組みは、オンラインカウンセリングのためのツールとして機能するだけではない。社内の各ブランドや部署を横断するプラットフォームであり、構成要素は「共通業務アプリ」「個別カウンセリングアプリ/プロモーションアプリ」「インフラ共通フレームワーク」の3つである。端的にいえば、このプラットフォーム上の共通のフレームワークを活用することで、ブランドは独自の体験を実現するサービスをスピーディに構築できる。しかも、後述するが、このプラットフォーム自体の運用・保守を担うのは、リーダーと主要メンバーが20代の3名という少人数チームだ。

このWEB-BC SYSTEMが、立ち上がって3年ほどでこのような進化をとげた理由は、このプラットフォームの思想・設計と運用ポリシーに加え、社内との「協業」スタイルにあるといっていいだろう。まずは改めて、WEB-BC SYSTEMの全容を紹介したい。

WEB-BC SYSTEMの全体像

共通業務アプリには、予約、ID連携、商品を紹介するブック(デジタルパンフレット)、デジタルカルテ機能など、各ブランドに共通した業務を効率化するためのアプリ群が含まれる。一方、個別カウンセリングアプリ/プロモーションアプリは、各ブランド独自の要素を取り入れながら、問診から商品の紹介までをWeb上で完結可能なアプリケーションとなる。3つめのインフラ共通フレームワークは、デジタル上で各アプリを展開するための基盤であり、構築したすべてのアプリケーションがAPI連携できることが要件として検討された。

2021年9月のリリース段階では、WEB-BC SYSTEMは同社ブランド・コスメデコルテのオンラインカウンセリングシステムとしてのみ運用が開始されたが、2024年9月現在では多様な形で機能が拡張されており、各ブランドや部署を横断するDXプラットフォームとして活用されている。

ここから先は

3,786字 / 3画像

このマガジンを購読すると、バックナンバー記事を制限なくご覧いただくことができます。

BeautyTech.jpは最新1カ月の記事は無料、それ以前の記事は全文閲覧が有料です。「バックナンバー読み放題プラン」をご利用ください。

このマガジンを購読すると、バックナンバー記事を制限なくご覧いただくことができます。

「バックナンバー読み放題プラン」の法人・企業様向けプランです。社内限定で転用・共有していただけます。