コルゲート、P&G、資生堂。2020年下半期デジタル施策総まとめ
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2020年下半期の化粧品売上上位6社のデジタル施策と事業開発施策を2回に分けて解説する。後編は、6社のうち4~6位企業のコルゲート・パルモリーブ、P&G、資生堂について紹介する。コルゲート・パルモリーブは2019年の18位から4位にランクアップ。P&Gと資生堂が1位ずつ下げて5位、6位となり、不振が続いていたコティは13位に転落と、ランキング上下の動きが激しかった。
※ランキングは、BeautyPackaging のTOP20 GLOBAL BEAUTY COMPANIESより
コティは13位へ、コルゲート・パルモリーブは18位から4位への躍進
前回、グローバルトップ3位の企業動向では、新型コロナウイルス感染症という未曽有の危機に柔軟かつ迅速に対応できた企業が、リアル店舗の閉鎖やトラベルリテールの大幅な縮小にもかかわらず増収を実現したことを紹介した。
今回は、グローバル4~6位企業をみていく。経営不振が続いていたコティは、2019年には6位にランクインしていたものの、2020年は13位に転落。一方で、2018年・2019年とプレミアムスキンケアの買収でポートフォリオを拡充し、バリューチェーンの上流から下流までの一貫したデジタル化にいち早く取り組んできたコルゲートが4位にランクイン。
P&Gは、コロナ禍で「メンタル・アベイラビリティ」(消費者のブランド想起の高さ)を追求するマーケティングを積極展開。デジタル領域で活発にキャンペーンを行い、増収を実現している。いち早くCOVID-19の封じ込めに成功して復活を果たした中国市場では、各社の熾烈な戦いが繰り広げられ、そこで出遅れた資生堂は第4四半期に追い上げを図るも、結果は振るわず、順位を1つ下げ6位になった。
株式市場では、この3社の中ではコルゲート・パルモリーブとP&Gがそれなりに評価される一方、資生堂は先行き不透明なことから伸び悩んだ。
コルゲート、P&G、資生堂の
株価の動き
出典:Yahoo Finance
4位 コルゲート・パルモリーブ: プレミアムスキンケア領域を買収で拡充、サプライチェーンのデジタル化も推進でコロナ禍でも効率を維持
コルゲート・パルモリーブ(以下CP)は今回初登場でもあり、簡単に企業の歴史から紹介する。1806年にウィリアム・コルゲートがニューヨークで石鹸とろうそくのビジネスをはじめ、その後、香水、歯磨き粉など衛生関連品を中心に製品を拡充させていった。1898年、BJジョンソン・ソープ(後のパルモリーブ社)がパルモリーブ石鹸を発売。1928年パルモリーブがコルゲートを買収し、コルゲート・パルモリーブとなった。P&Gに対抗するための合併だったといわれている。
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