人間を超える成果、AIチャットボットでカスタマーサポートはどこまで進化するか
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自然言語処理など、人工知能技術の発達とともにさまざまなビジネスに普及しはじめているAIチャットボットは、カスタマーサポート部門でも徐々に導入が開始されている。顧客の問い合わせやクレームを処理する機能を自動化するメリットはどこにあるか。専門家の証言・分析から考察する。
カスタマーサポートに浸透するAIチャットボット
チャットボットやバーチャル・カスタマー・アシスタント(VCA)を駆使して、カスタマーサポート業務の効率化を図ろうという企業の動きが盛んになっている。その普及スピードについて、米調査会社Gartnerは2018年2月、「企業の顧客サービス/サポート業務に関して、エンゲージメント・チャネル全体における仮想顧客アシスタント (VCA)/チャットボット・テクノロジーの統合が、2017年の2%未満から2020年までに25%へ増加する」との予測を発表している。
カスタマーサポートの自動化の流れは、昨今の人工知能(AI)技術のブレイクスルーに支えられている。チャットボットやVCAのテクノロジーの肝は、数字やプログラミング言語ではなく、普段人間が使う言葉から問い合わせの意図を正確に把握して、適切な回答を行う(正確には用意された回答の中から提示する)プロセスにある。
そのため、AIのなかでも自然言語処理などの技術が重要となってくる。Gartnerの発表を行ったマネージング・バイス・プレジデントのジーン・アルバレス氏も、「(チャットボット・VCAを導入する)傾向を増大させているのが、自然言語処理や機械学習、および意図のマッチング能力の向上だ」と指摘している。
Image: Monkey Business Images Via Shutterstock
AI技術がチャットボットに進化をもたらすなか、エスティ ローダーやセフォラといった美容業界各社もカスタマーサポートの自動化に動き出している。直近では、ドクターズコスメの製造販売を行うアンプルールが、公式サイト上でチャットボットによるカスタマーサポートサービスを開始した。
同社のAIチャットボットはアンと名付けられており、24時間いつでも問い合わせや質問に答えてくれる。また、女性向けサプリメントや美容関連アイテムを自社ECサイト上で販売するECスタジオも、カスタマーサポートにチャットボットを導入している。同社では、導入3ヵ月の時点で、問い合わせの4分の1をチャットボットが処理するまでにいたったという。その結果、全体的な問い合わせへの対応スピードが向上する一方、応対ミスや社員の残業が大きく減少したという成果が報告されている。
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