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C Channelと朝日放送が、米国発の美容フェスBeautycon Tokyoを共同開催

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米国発の大型ビューティイベントのアジア初開催として「Beautycon Tokyo 」が、2019年6月15日・16日にベルサール渋谷ガーデンで行われた。カルトなコスメブランドのブースをはじめ、グローバルなトップモデルや人気芸人、カリスマインフルエンサーなど大物ゲストが登場。「美の再定義」を掲げる本国にならい、一人ひとり異なる美しさの発見をうたう熱のこもったトークに会場もまた熱気に包まれた。

Beautyconは、2014年にロサンジェルス(LA)でスタートした世界最大級の美容フェスティバルで、2018年のLAでは、150以上の企業が出展して、600人以上のクリエーターが出演。また、キム・カーダシアンなど多数のセレブも参加し、2日間で3万人以上が来場したという。ミレニアル・Z世代を熱狂させる、世界で最も注目のビューティイベントだ。これまで、ニューヨーク(NY)やロンドン、ドバイでも開かれている。

Beautyconがほかの美容フェスや見本市と大きく異なるのは、「すべての人種、性別、国とオリジン、性的指向、宗教、体型、ユニコーン(米国におけるLGBTQの象徴)」を対象に、「自分らしくあることが美しい」と、美の再定義を提案する彼らの哲学にある。2018年開催のNYでもそれが会場の隅々にわたり体現されていた。

それは、今回のBeautycon Tokyoのために来日した、Beautyconの創始者であるモージ・マーダラ(Moj Mahdara)氏が提唱する理念で、単なるコスメの祭典にとどまらず、美しさの意味を読み解くリテラシーや啓蒙といった意図をあわせもつプログラムを通して、既存の「美=Beauty」の概念を超えていこうというメッセージを発信するものだ。つまり、美というものは、化粧や外見だけで体現できるものではない。各自の内面から湧き出る美しさこそが本質で、ありのままの自分であることが人間本来の美しさであると広く伝えていくのが、Beautyconの意義なのである。

Beautycon Tokyoの開幕に先立ち
ステージに立つマーダラ氏(中央)

この精神は、女性向け動画配信プラットフォームC Channelと朝日放送グループの共同開催で実現したBeautycon Tokyoにもしっかり引き継がれているようだ。

東京に進出したのは「国境やジェンダー、異なる文化といった様々な境界線を越えるため」と米国のマネジメントチームは語り、Beautycon Tokyoのプロデューサーで、デジタルマーケティング会社HiのCEOでもあるタレントの広海氏は、来場者が積極的に参加することで、まだまだ型にはまっている日本の美の概念を打ち破るきっかけにして欲しいと期待する。

「イベントに対するビジョンとしては、(今回の東京は)LAやNYと全く同じ。いろいろな人を見て、いろいろな人と関わって、ポジティブでハッピーになれる。そして自分自身に自信を持つことの大切さを知ってもらえたら」と、広海氏はプレイベント・パーティの席で話した。

トークショーやメイクの実演など豊富なプログラム

今回のBeautycon Tokyoは「PLANET」をコンセプトとして「日本を起点とした世界のビューティトレンドに触れることができる参加型のイベント」として実施された。

会場にはコスメブランドの展示販売ブースに加え、SNSでの投稿を促す背景を作り込んだフォトスポットをいくつも配置。また、2つのステージが用意され、ゲストによるトークショーや、メイクアップやヘアスタイリングの実演など、常に何かが行われており、もちろん、いずれも自由に見学できる。

韓国コスメが集合するK-beautyブースは大盛況

ブースのなかでもひときわ賑わっていたのは、韓国コスメのセレクトショップ「CREE MARE by DHOLIC」だ。韓国のH&B(Health&Beauty)ストアで話題になり、バリエーション豊かなリップカラー製品や日本のアニメーション「赤毛のアン」とのコラボなどで注目度が上昇中の「rom&nd(ロマンド)」や、カバー力抜群と日本でも人気の高いキルカバーシリーズ・クッションファンデーションの「CLIO」、韓国でシートマスクといえば、のブランド「MEDIHEAL」といった製品がずらりと並ぶ。

取り扱うオンラインショップが増えてはいるものの、日本では、こうしたプチプラの韓国コスメをリアル店舗で入手するのはまだ難しい。テスターをあれこれ試し、気になった製品はすかさず撮ってSNS投稿をする来場者の姿に、日本の若い世代を中心にK-beautyへの高い興味が続いていることがうかがわれる。

このほか、ミレニアル世代やZ世代をターゲットにした化粧品アイテムをピックアップした「Beautycon Tokyo Recommended Space」には、クラランスから今年3月にデビューした自然由来指数88%をうたう新スキンケアライン「マイクラランス」に並び、スタイリッシュなパッケージで価格は手頃なD2Cブランド「LB」や、王道少女漫画風イラストでインパクト抜群の「ヒロインメイク」などの日本発コスメブランドが置かれている。日本ブランドの展示はまだ少ない印象だが、Beautyconの知名度が上がればおのずと増えていきそうだ。

リアルな体験と出会いを提供するイベント

一方、スタイリストによるヘアセットとプロのフォトグラファーの撮影によりサロンモデル体験ができる「HEADLIGHT」のブースにも長蛇の列ができていた。主催者がC Channelということから、ファッションやメイクに関心が高く、SNSでの発信にも積極的で、自分自身もインフルエンサーとして活動している層が数多く来場しており、こうした手軽に変身できる体験型ブースはどこも盛況だ。

LA発のプロ仕様のコスメブランド「NYX Professional Makeup」では、ブース内に特設のフォトスポットを設けたほか、商品をトライした様子などをInstagramにアップするとミニプレゼントがもらえるキャンペーンで拡散を促進。あわせて、ソーシャルメディアで活躍するメイクアップアーティストのpaku chan氏とモデルの椎名美月氏のメイクアップショーも開催した。

そこには、普段からチュートリアル動画などを視聴するコスメ好きな人々に、プロの手によるメイクを受けたり、彼らの仕事ぶりをナマで見られる、“リアルなライブ”の場を提供する意味がある。来場者がBeautycon Tokyoを訪れる理由は、メディアでその動画や投稿を日々目にしたり、フォローしているインフルエンサーに現実に会えるからというのが大きい。いわばコミュニティのオフ会のような役割を果たしているようだ。

ビューティトークショーの1コマ

実際、C Channelから招待されて来場したというインフルエンサー3人組は、それまでBeautyconの存在を知らなかったと話すが、開催日の数日前に正式発表になったシークレットゲストが、“まだら肌”のトップモデルとして世界的な注目を集めるウィニー・ハーロウ(Winnie Harlow)と知り、本人と会えるのが嬉しいと登場を心待ちにしていた。

ウィニー・ハーロウ
画像提供:Beautycon Tokyo

共感を呼ぶ本音の女子トーク

Beautycon の一番の目玉といえば、やはり豪華なゲストたちが次々と登壇する特別ステージだ。それはTokyoでも同じだ。しかも、ただ人気があるだけではなく、自分自身のスタイルや明確なポリシーを根底に持ちつつ、多様な人々と垣根を超えてつながっていこうとする意志が感じられる人々を選んでいるところが、Beautyconらしい。

たとえば、SNSから火がついて大ブームを巻き起こした「おフェロメイク」のメイクアップアーティスト・イガリシノブ氏と、女子サッカー元日本代表で現在はタレントとして活動する丸山桂里奈氏の対談ステージ。「隠すのではなく、魅せる!コンプレックスとの楽しい付き合い方」というテーマのもと、2人が考えるコンプレックスとの向き合い方をつめかけた参加者に向けて語った。

イガリ氏(中央)と丸山氏(右)

コンプレックスは誰しもが抱える問題であるが、自分ではウィークポイントと悩んでいる部分が、意外にも他人にとっては魅力的に見えるとイガリ氏は指摘。ぽてっとした唇で、少女時代は「タラコ」とアダ名されていたという丸山氏に、そこをあえて強調した質感のあるリップメイクで人目を引き、印象的な顔づくりを勧める。

今やトレードマークの丸山氏の金髪も、イガリ氏の提案だったことが明かされ、アスリート時代はほぼノーメイクだった自分に、自身の殻を破るきっかけとしてのメイクの重要さを教えてくれたのがイガリ氏だったと丸山氏は話す。

女子会トークのようなざっくばらんなやりとりのなか、2人は「見た目や内面のコンプレックスは、ちょっと見方を変えるだけで素敵なものに変わる。自分だけの殻に閉じこもらないで、新しいものにどんどんチャレンジする気持ちを持って」と、応援メッセージを投げかけた。

他人とは違うありのままの自分を大切にする

そして、オープニングデイの最後を飾ったのが、米国人スーパーモデルのウィニー・ハーロウ氏と、TVやソーシャルメディアで大活躍する渡辺直美氏によるスペシャルトークステージだ。

メインステージに登場した
ウィニー・ハーロウと渡辺直美の
ツーショット 
画像提供:Beautycon Tokyo


ハーロウ氏は皮膚の色が部分的に抜けて白くなる免疫系の疾患「白斑症」を患い、子供の頃から皮膚病への偏見にさらされてきた。いじめや中傷など、辛い思いをするなかで、自分にとって何がベストなのかを考えたときに、まずは自分を知ることだと思い至ったという。他人とは違う「私」を認識することで、「他人と自分を比べない、私は私」という意識が生まれ、それから、どのようにすれば自分らしく自己表現ができるのかという方向に気持ちが向いた。「仕事をすることも、洋服を着こなすことも、好きな髪型にすることもすべて自己表現。他の誰でもない、あなたならではのやり方や生き方ができるはず」と呼びかけた。

プラスサイズの体型をネタに、10代の頃には他人からからかわれ、傷つけられて、他人にあわせて生きようとしたこともあるという渡辺氏も、ありのままの自分で生きようと決心し、ネガティブな声よりもポジティブな声に耳を傾けるようにして楽になったと話す。

「自分を追い込むタイプなので」と、現在、NYにも拠点を持ち日本と行き来する生活をしているという渡辺氏に、「私も家族と離れて1人でロンドンに行った時はホームシックで淋しかった」と応えるハーロウ氏。だが、自分が信じた道を貫くうちに、多くの素晴らしい人々と出会い、モデルの仕事の面でも大きなブレイクとなった。この経験から、改めて自分を信じることの重要性を感じたのとともに、自分を支えてくれる人々がいるから前に進めると感謝の気持ちを胸に刻んだという。

“普通じゃない”という押し付けられた価値観をはねのけ、ハーロウ氏のように力強く生きていくためのアドバイスを求められ、「今、持っているスキルだけでなく、他のスキルも身につけること。周りに信頼できる人を作ること。より良い人間になるよう自分自身を育てること。そしてやはり一番重要なのは、自分を大切にすること」と、笑顔で聴衆に語りかけた。

美の概念を問い直すメッセージ

このように、今回のBeautycon Tokyoでは「美はいたるところにあり、すべての人のなかに美しさを見出すことができる」というメッセージが散りばめられていた。これは同時に、来場者の一人ひとりに「あなたの考える美とは何か?」を問いかけることでもある。まだまだ美への固定概念が強い日本だが、こうした自問をすることで、世の中がより開かれた自由な方向に向かうきっかけとなるかもしれない。

米国のBeautyconでもお馴染みの
来場者が自由に書き込める
メッセージボード

日本でも、既存のファッションの枠から飛び出て誕生したストリート文化やスニーカー文化がポップカルチャーとして根付いてきている。ビューティにも、無意識のうちに張られたバリアを突き抜けるトレンドが生まれ、欧米のように1つのカルチャーとして享受される日が近い将来、来るのではないだろうか。

取材: まなくろーむ Text: BeautyTech.jp編集部

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