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ロレアルの新CDMOデュベイ氏、EC購買率50%を目指しDX第2フェーズを指揮

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新CDMOのもとで、着実に推進してきたDXを次のフェーズへと前進させることを目論むロレアル。就任早々、Facebookとの連携を発表するなど、存在感を示しているアスミタ・デュベイCDMOが推進するロレアルのDX施策をみていく。

中国やインドでのマーケティング経験が豊富な新CDMOのデュベイ氏

業界トップのロレアルは、2010年頃からデジタル化に着手し、美容業界におけるデジタルファーストカンパニーとして各部門で戦略的にDXを推進してきた。2020年には売上におけるEC比率が27%まで伸び、広告費の60%をデジタルに投入している。一方で、2030年に向けた新サステナビリティプログラム「ロレアル・フォー・ザ・フューチャー」を発表して、SDGsの達成に向けた包括的な施策を進めるほか、製品開発では環境への負荷を減らす「グリーンサイエンス」の哲学を持ち、2020年には500の特許を申請するなど、ESG経営を推進する。

パンデミックの只中にあった2020年度にロレアルのEコマースの成長を牽引したCDOのルボミラ・ロシェ(Lubomira Rochet)氏が2021年5月に退任。その後任にアスミタ・デュベイ(Asmita Dubey)氏がChief Digital and Marketing Officer(CDMO)に任命され、エグゼクティブ・コミッティのメンバーとして、同社におけるDXのいわば「第2段階」をスタートしている。

インド国籍のデュベイ氏は、インドの広告業界でキャリアをスタートしたのち、中国に渡り、ロレアル チャイナを含むグローバル企業のメディアキャンペーンなどを手がけた。2013年にロレアルに入社後は、中国市場におけるデジタルマーケティングの豊富な経験を生かし、中国・アジア太平洋地域のCMOとしてロレアル チャイナのEコマース化を加速、アリババやテンセントとの初めての提携を実現するなど、現地企業やスタートアップとのエコシステム構築にも貢献した。

社会全体のデジタライゼーションが進み、デジタルマーケティングが主流となっている現在、デジタル担当とマーケティング担当の距離を近づけ、連携させることがDX成功のカギとなるとの考え方が、グローバル企業を中心に広がっている。その文脈において、広告業界出身でデジタルマーケティング領域の経験が豊富なデュベイ氏は理想的な人材であり、CDMOという新しいポジションを誕生させたロレアルの先進性がうかがわれる。

同じく2021年5月に着任した新CEOのニコラ・イエロニムス(Nicolas Hieronimus)氏も次のように語り、デュベイ氏に対し全面的な信頼を寄せている。

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