DINETTEとmirari、MTGVが出資する両社のファンを広げる成長戦略とアプローチ
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「ReFa(リファ)」「SIXPAD(シックスパッド)」などを展開するMTGが2018年10月に設立したコーポレートベンチャーキャピタル、株式会社MTG Venturesが投資先を広げている。ビューティ&ウエルネステック、フードテック、スポーツテックの分野を主な対象とし、これまで32社に投資。そのなかで、同社が投資する注目の美容プロダクトスタートアップDINETTE株式会社 代表取締役 尾崎美紀氏と株式会社Beauty Thinker 代表取締役兼CEO カン・ハンナ氏に話を聞いた。
MTG Venturesの投資軸
DINETTEとBeauty Thinkerはともに、株式会社MTG Ventures(以下MTGV)が投資しているという共通点を持つ。MTGVではプロダクトの品質や可能性以上に、創業者自身のパッションや伸びしろを見極めることを重視する投資方針で、プロダクト企業でもある両社に出資したのも、その意味あいが強い。
MTGV 代表取締役 藤田豪氏によると、これまで32社への出資実績を振り返って、結果として「自社ビジネスの周囲の、いわゆる『関係者人口』の増やし方が上手」な起業家、つまり、創業者の熱量に呼応した人々が周囲に集い、応援団やサポーターが自然発生的に形成されるタイプのリーダーが率いる企業が投資先になっているという。
今回取り上げるDINETTE、Beauty Thinkerはまさに、そうした“応援団”が成長を後押ししてきた企業だ。ユーザーやファン、あるいはそのビジョンに呼応するメンバーを「関係者人口」として徐々に増やし、そのファンベースや組織づくりをもとにプロダクトの多様化、ブランドアイデンティティの確立をしてきた。
ただし、ユーザーに対するアプローチは対照的で、DINETTEはデジタルマーケティング重視の戦略からスタートし、次なるステップとしてリアル店舗やイベントなどオフラインでのコミュニケーションにも注力する。一方、Beauty Thinkerは立ち上げ当初よりリアルでのコミュニケーションを重視し、それをコンテンツとして活かす方針だ。
ユーザー起点の商品開発でヒットを生み出すDINETTE
2017年3月に創業したDINETTEは、同年4月からInstagramを中心とする美容動画メディア「DINETTE(ディネット)」の展開を開始。メディア事業の成功をもとに、プライベートブランドとして「PHOEBE BEAUTY UP(フィービービューティーアップ)」を2019年2月にローンチした。同ブランドは“Be Me(誰かになるより、わたしになる)”をコンセプトに、ユーザーの悩みに寄り添うアイテムを開発・販売する。
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