米国でD2Cブランドのリアル店舗進出を支えるRaaS「ゴーストリテーラー」【後編:Leap急成長の理由】
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米国では、ゴーストリテーラーと呼ばれる、リアル店舗に必要な不動産やバックエンドシステム、人材などすべてをサービスとして提供するRaaS(リテール・アズ・ア・サービス)進化版といえる企業が出現しており、前編ではその全体像を紹介した。後編では、ゴーストリテーラーの代表格であり、成長著しい「Leap」について、現地の店舗オペレーション、ブランドと一体となって働くスタッフへの取材とあわせて紹介する。
Leapが目指す、ブランドがオフライン進出しやすい世界
Leapは、2018年に起業家のエイミッシュ・トリア(Amish Tolia)氏とジェレッド・ゴールデン(Jared Golden)氏によって設立された。同年末には、クライアント企業であるラグジュアリースニーカーブランド「Koio」の1号店をオープンさせ、現在はさまざまなジャンルのブランドの32店舗を運営している。同社のサービスを希望するブランドはD2Cから伝統的な卸売企業まで増え続けており、長いウエイティングリストとなっている。Leapが手掛ける店舗数は、2021年末までに50店、2022年末までには250店に達すると見込まれている。
Leapの大きな特徴は、ブランドに代わり、不動産契約やスタッフ確保など店舗運営にまつわるさまざまな業務を担ってくれることだ。同社のサービスを希望するブランドの申込から店舗オープンまでのプロセスは、通常以下のようになる。
ブランド独自のカスタマージャーニーを設計するために、Leapでは下記のような店舗運営に必要なあらゆる機能を用意しており、顧客が期待するオムニチャネルやOMO型のショッピング体験に応えるために、それらを組み合わせて導入することが可能だ。とくに2020年3月以降は、BOPIS (Buy Online, Pick up in-store オンライン購入商品の店舗受け渡し)やカーブサイドピックアップ(オンラインで購入した商品を待ち時間なくスムーズに店舗で受け取れる仕組み)を強化している。
Leapは、特定の顧客層をもつ地域に複数の異なるブランドでクラスターを作り、店舗を展開する方式をとる。たとえばニューヨークのハイセンスなブティックやレストランなどが立ち並ぶウェストビレッジ(West Village)に位置するブリーカーストリート(Bleecker Street)では、アパレル・ファッションやジュエリーブランドの「NAADAM」「Something Navy」「Goodlife Clothing」「Ring Concierge」「Little Words Project」の5店舗を運営している。
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