TikTokは「不完全」さが信頼される。日本でも化粧品SNSマーケティングの主戦場へ
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米マイクロソフトによる買収報道で注目を集めるTikTokだが、美容業界にとってSNSキャンペーンでははずせないプラットフォームになりつつある。オリジナルのブランドエフェクトにハッシュタグチャレンジを掛け合わせるキャンペーンも隆盛で、TikTok側もクリエイターと広告主をダイレクトにつなぐマッチングシステムをローンチし、ライブストリーミング機能「TikTok LIVE」もリリースされた。デジタルマーケティングの新たな主戦場となりつつあるTikTokの今をレポートする。
欧米では、10代〜20代をターゲットにする化粧品ブランドを中心に、ハッシュタグチャレンジやインフルエンサーの起用などをTikTok上で展開し、認知拡大や販売促進に役立てる企業が増加している。これは日本でも同様で、消費者へのリーチにTikTokを活用する美容系企業やブランドが増えている。
その背景には、日本でもTikTokの利用者が急増している実態がある。2020年4月下旬に発表されたセンサータワーの最新レポートによると、TikTokは世界でのダウンロード数が20億を突破、また、TikTok For Business Japan の調べによると、日本では前年同期に比べエンゲージメントは380%を記録。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響で、TikTokの視聴や投稿をする時間が長くなった人が増えたのもあるが、緊急事態宣言前の1〜2月も伸びていることから、TikTokそのものが急速に浸透し支持を集めていると考えられる。
実際、日本のビューティ関連ブランドや美容インフルエンサーはTikTokをどのように活用しているのか。TikTok For Business Japanにインタビューを行い、ユニークな試みや成功したキャンペーン事例を紹介するとともに、TikTok For Business Japanが目指すビジネスのあり方について聞いた。
ブランドエフェクトを用いたキャンペーン
TikTok上での企業のマーケティングの方法といえば、「ハッシュタグチャレンジ」がよく知られている。これは、楽曲をバックに商品をPRする動画を作成し、特定の#(ハッシュタグ)を付けて、一般ユーザーに楽曲に合わせた振り付けをした動画を投稿してもらうことで拡散を狙うものだ。
この取り組みは昨年から多くの企業が実施しているが、2020年に入ってから、「ハッシュタグチャレンジ」の活用方法がさらに進化した。企業とTikTok For Business Japanが連携し、商品の特性をTikTok上で擬似体験できる「ブランドエフェクト」を開発。ハッシュタグチャレンジと掛け合わせることで、より高い効果を生み出しており、このようなハッシュタグチャレンジとブランドエフェクトをセットにしたキャンペーン方法を採用する企業やブランドが増えている。
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