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中国のKOLマーケティング、網紅(ワンホン)の選抜が成功の鍵

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前回前々回と「親日女子」が、中国でのインフルエンサーとして魅力的な存在であるということを紹介した。それは「親日女子」が「中間層以上で日本好き」という明確なセグメントであり、しかも市場にあふれる日本製品の「目利き」として承認されているからだ。中国でKOLマーケティングを考えるとき、こういった親日女子的なインフルエンサーである網紅(ワンホン)の起用が近道なのはいうまでもない。が、日本企業にとってこの網紅の見極め方がなかなか難しいようだ。コストをかけてもあまり効果がなかったという事例もよく聞く。今回はどういった網紅が本当に影響力を持つのか、その見極め方を紹介したい。

「網紅」という名称は「網(=網絡)」がインターネットを指し、「紅(=紅人)」が有名人やセレブリティのことを指す。この「網紅」という言葉が頻繁に使われだしたのは2015年ごろからだ。

網紅は日本の「読者モデル」や「インフルエンサー」とは少し意味合いが違う。日本語に直訳すると「オンラインセレブリティ」というのがいちばんぴったりくる。彼女たちは単に情報伝播力があるだけでなく、リッチでセレブであるケースが多い。日本でイメージしやすい存在でいえば叶姉妹があげられるだろう。日々の生活、投稿が浮世離れしていて思わず注目してしまうところが重なる。

網紅にはいくつかのグループがある

この網紅たちは2018年現在、大きく3つに分類することができる。

1つめは「元祖網紅」グループだ。これは2015年以前の初期段階から活躍している網紅をさす。彼女たちの多くはセレブで、元女優で大富豪と結婚した女性や、人気モデルから起業して成功した女性などがあげられる。代表的な1人が章泽天(ジャン・ザーティエン)だろう。

彼女は高校時代に友達が投稿した写真からブレイクした。日本でも以前あった「美しすぎる市議会議員」のように誰かが発見した美しい一般人がいっきに人気者になった例だ。ただ、彼女の場合、それでは終わらなかった。チアリーダーとして優秀な成績を残し、難関大学に入学したのち、19歳年上の京東(JD.com)のオーナー、劉強東と電撃結婚。その後、京東の様々なパーティーやチャリティイベントに出席しているところを自身のSNSであげている。

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