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M・A・C など、デジタル体験×ヒューマンタッチの欧米事例が示す消費者との絆

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AI、オンラインカウンセリング、チャットボット、バーチャルストア、オムニチャネル、SNS、サブスクリプション、スマートミラー。デジタルテクノロジーを駆使しながら、いかにユーザーとの深い絆をつくるかという各ブランドの試みがCEWフランス支部のウェビナーで共有された。クラランスやシャネル、M・A・C コスメティクスなどの事例から、エンゲージメントを高めるための仕組みを紹介する。

ブランドエンゲージメントには人間の存在が不可欠 

ラグジュアリー業界のEコマースにおいて、単にデータから算出した機械的なAIレコメンドではなく、情緒的な部分を汲み取ってアプローチする必要があるとの考えに立っているのがLVMHグループだ。

2020年7月にライブ配信された革新的で有望なスタートアップを選出する「LVMHイノベーションアワード」では、消費者心理とAIを組み合わせて消費者行動やインサイトを分析し、ヒューマンタッチなAIソリューションを提案するオランダのスタートアップCrobox最優秀賞を授与、グループ傘下ブランドとの協働を開始している。

また、新型コロナウイルス感染拡大のためロックダウンとなった欧米では、実店舗の休業により消費者と企業が分断されたことから、遠隔で人々の暮らしにどのように寄り添えるか、デジタルを活用しながらコミュニティの心に響くアプローチ方法が模索された。

こうした状況から、2020年12月11日に開催された美容業界の女性管理職のための国際組織、CEW(コスメティック・エグゼクティブ・ウーマン)のフランス支部のウェビナーでは、デジタル社会において、人間が介在する意味と重要性、企業と消費者の絆づくりなどをテーマにしたセッションが行われた。

化粧品ビジネスにおいて、ヒューマンタッチは必要不可欠なパーツである。「これは決して新しい考えではないが、ロックダウン中に始まった顧客体験やニュースレターなどには、企業が消費者の暮らしを思いやるメッセージが強く表現されている」と分析するのは、ブランドコンサルタントで記号論者でもあるアントニー・マテ(Anthony Mathé)氏だ。

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