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韓国XRスタートアップ、アントレリアリティが肌解析やARメイクアップを皮切りに美容市場参入

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XR×AI技術を活用した社会課題の解決を目指す韓国のXRスタートアップのEntreReality(アントレリアリティ)。パンデミック時にローンチしたメタバースプラットフォーム「ANOTHER TOWN」で成長のきっかけをつかんだ同社は、他業種に比べDXが進みにくいとされるビューティ市場に参入。スマートフォンからアクセスする顔・肌分析から製品レコメンドまでのワンストップソリューション「Twinit」をローンチし注目を集めている。


韓国のXRスタートアップを代表する存在のアントレリアリティ

2021年10月に設立されたアントレリアリティは、韓国を代表するXRスタートアップだ。ファウンダーであり現代表を務めるイ・ドンユン(Dongyun Lee)氏は、名門大学KAIST(韓国科学技術院)を卒業後に大手企業でAI開発に従事。LINE PlusKAKAOHYPERCONNECTなど韓国の大手IT企業の研究者らとともにアントレリアリティを起業した。

出典:Twinit(アントレリアリティ)公式サイト

アントレリアリティは、メタバースなどのインターネット空間に独立した新たなデジタル世界を構築することそのものを主軸とするほかのXR企業とは異なり、3D×AI技術を活用して現実世界の課題解決を目指す方針をミッションとして掲げている。企業クラインアント向けに各種ソフトウェアなどのサービスを提供しており、パンデミック渦中の2022年4月に、メタバース空間を利用するリモート会議ツール「ANOTHER TOWN」をローンチしたことで一躍その名を知られることになった。

ANOTHER TOWNは500人以上の大規模カンファレンスや学会、リモートセミナーの開催や、仮想オフィスでの協業を実現するプラットフォームだ。PCやスマートフォンなど端末のスペックに制限されることなく、円滑に利用できるサービスとして人気を博した。また現在では、NFTの展示会を開催する機能の実装に加え、外部の販売プラットフォームとも連動しており、デジタルアートを活性化させるコミュニティとしての側面もあわせ持っている。

出典:ANOTHER TOWN 公式サイト

ANOTHER TOWNは、国内のみならず、海外ユーザーを多く獲得したことでも知られる。アントレリアリティはANOTHER TOWNのローンチ以降、メタバース開発に注力する台湾、インドネシア、シンガポール、アラブ首長国連邦、サウジアラビアなど海外企業各社とパートナーシップを締結し、グローバル市場にも積極的に進出する意欲をみせている。その成長スピードを評価され、設立から1年で2つの機関投資家からの投資誘致にも成功。約100億ウォン(約11億円)の企業価値を見込まれるにいたった。

アントレリアリティはパンデミックが収束した2023年頃から、ANOTHER TOWNとは異なる視点からの次の事業を模索し、その一手として、自社のXR技術とAI技術を融合させたバーチャルヒューマンの開発にも乗り出した。CES2024では、その技術開発の成果として、独自の人体モデリング技術「チャットモーション」をベースにしたバーチャルヒューマン生成ソリューション「Twinit」を公開している。

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