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ロレアルやジバンシイ、メタバースやNFTを活用し始めた美容ブランド事例

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フランスで開催された、メタバースの現状と今後について考察するオンラインイベント「BEAUTÉ & MÉTAVERSE」をもとに、美容・ファッション業界で進み始めた、メタバースを通じたアプローチにより顧客エンゲージメントを高める施策を紹介。あわせて、専門家が考えるメタバースの未来とその活用方法を紐解く。

オンラインイベント「BEAUTÉ & MÉTAVERSE」におけるブランドのメタバース活用事例

パンデミックの影響により、美容業界ではARでのバーチャルトライオンが浸透した一方、ジバンシイがゲーム「あつまれ どうぶつの森」でキャラクターの顔に入れられるブランドロゴやリップ型のメイクアップデザインを提供したり、プラダがフレグランスでバーチャルミューズを起用するなど、メタバース(仮想空間)を意識した展開も加速している。

AR/VRを含めたXRの進化に伴い、小売がメタバース化し、店舗スタッフも消費者もアバターとしてコミュニケーションを図り、アバターによる肌診断やメイクのトライオンのソリューションが提供されるなど、バーチャルとリアルの境目がなくなっていく「メタバースコマース」が始まろうとしている。それは、改ざん不能で、かつ個人のデータやデジタル資産を保護するブロックチェーン技術に根ざしたWeb3の世界と両輪を担い、新しい経済圏を形作っていくと予想される。

フランスでは、2022年2月16日に、若い世代の美容専門家コミュニティのYoung Professionals in Beautyが開催したオンラインイベント「BEAUTÉ & MÉTAVERSE」で、美容企業によるメタベース活用事例が紹介された。仮想空間を介してどのように顧客にアプローチし、良好な関係を築いているか、具体的な事例を紹介しながらイベントで語られたメタバースの今と今後についてレポートする。

メタバースとは一般的に、オンライン上で構築されたVR、AR、3DCGによるアバターなどを使用した仮想空間を意味する。美容業界のデジタル&イノベーションマーケティングのコンサルタントであり、アバターなどデジタルタレントエージェンシーImmersive Talents Agency(ITA)のCEOであるフレデリック・ルフレ(Frédéric Lefret)氏によると、「Web3の世界では、Webサイトは”ウルトラパーソナライズ”される。また、ブロックチェーンによって個人が資産を管理し、所有権がセキュリティ化され、中央集権ではなく分散型のインターネットの時代となるため、企業は1対1でユーザーのアバターにコンタクトでき、顧客との対話性が強くなる」と述べる。

ルフレ氏によれば、メタバースを考えるうえで押さえておくべき3つの基本要素があるという。1つめは現実世界とのつながりだ。ユーザーはアバターを使って仮想世界に没入するが、リアルな世界とも一部でつながっている。すなわち、人間は物理的な現実世界と仮想空間を重ねながら生活したり、相互作用が起きる状態となる。

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