インドネシア初の美容医療プラットフォームを仕掛ける韓国系スタートアップSummits
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韓国ビューティスタートアップSummits(サミッツ)は、インドネシア初となる美容医療サービスプラットフォーム「My Venus」を展開し、中国のSoYoungをベンチマークに会員数や取引額など実績を順調に伸ばし、現地のナンバーワンサービスとしての地位を確立しようとしている。同社の取り組みとサービスの詳細についてレポートする。
Summitsはインドネシア初&最大手の美容医療プラットフォーム
Summitsは、北京大学医学部を卒業したファン・ユジン(Yujin Hwang)氏、インドネシアの証券会社NHコリンド証券出身の金融専門家であるチョ・ギョンフン(Gyunghoon Cho)氏、NAVERのデジタルコンテンツ販売プラットフォーム「OGQマーケット」など、多様なプラットフォームビジネスでの成功体験を持つクァク・シンジェ氏ら、韓国出身のビジネスマンが2021年に韓国およびインドネシアで共同創業した企業だ。
代表を務めるファン氏は、同社の起業以前から、インドネシアやシンガポールなど東南アジアの人々に向けて韓国の美容に関する施術やツアーを手配する美容整形ツーリズムプラットフォーム「EUNOGO」を展開して成功をおさめ、現地インドネシアではかねてより認知度が高い人物だ。新事業では投資会社やアクセラレータープログラムなどから約1億3,000万円のシード資金を調達。ナスダックに上場しているSo-Young International(中国の医療美容整形プラットフォーム「SoYoung」運営企業)のビジネスモデルをキャッチアップするかたちで、2022年4月に美容医療プラットフォーム「My Venus」をリリースするにいたった。
インドネシアは世界で人口が4番目に多い国であり、美容医療市場も順調に拡大している。市場調査会社Research and Marketsの資料によれば、インドネシアの医療美容市場は2022年時点で2億3,411万ドル(約312億円)規模で、アジア太平洋地域における市場シェアの4.1%を占めている。今後、2028年までに4億5,023万ドル(約600億円)規模まで成長する見通しであり、年平均成長率(CAGR)は11.52%と見積られている。
将来的な成長に期待が広がる一方、インドネシア市場には情報不足や違法施術問題などによってユーザーが不利益を被っている実態があり、またサービス提供者が情報を配信できるプラットフォームが存在せず、広告費支出が高いといった課題があった。そこでSummitsは、デジタル技術を活用することで情報の不均衡を解消しつつ、サービス提供者側の広告費や空き時間削減を実現し、ユーザーがより公正な価格で質の高いサービスを受けられる環境を醸成していくことを目的にMy Venusをローンチした。
スマートフォン用アプリとして提供されているMy Venusはまず、医療美容領域に特化した総合情報プラットフォームという側面を持つ。ユーザーは各店舗の施術情報やクチコミ、クーポンなどを比較しながら、自分に合った施術サービスを選択することができ、気に入った施術があれば予約から決済までワンストップで完結する仕様となっている。また、マーケテイング効果をかんがみ、自社サービスを「医療美容プラットフォーム」と呼ぶことが多いが、ヘアカット、ネイル、アイラッシュなどの美容関連情報も掲載しており、ビューティ系の施術領域を広くカバーしているのも特徴だ。
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