ポーラ初の共創イベント、POLA BUSINESS BUILDで見えた課題と未来
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2019年6月14、15日、ポーラによるPOLA BUSINESS BUILDが東京で開催された。これは参加者から美容ビジネスに関わるアイディアやサービスを募り、ポーラとしての新たな価値の創造を目的としたアイディアソンだ。「外と関わらないと、新しいアイディアは生まれないという危機感」からあぶり出されたポーラの新しい課題とは何だろうか。
2日間にわたって開催されたポーラのビジネスアイディアを考えるアイディアソン、POLA BUSINESS BUILD。2019年7月にスキンケアブランド「APEX」の大幅リニューアルをはじめ、パーソナライゼーションに着目するポーラが今回設定したテーマは「Next Personalization」。ポーラが全国に展開する店舗やビューティーディレクターとのリアル連携、アジア圏を中心とした海外チャネルや越境EC、1,800万件の肌のビッグデータ、様々な企業とのコラボレーションなど、ポーラの豊富なリソースを活用するための様々なアイディアが集まった。
新規性のあるアイディアを求めて、初のアイディアソン
2019年の今年、90周年を迎えるポーラは、今までいわゆる「自前主義」だった。しかし、ポーラ市場接点開発部 接点開発チーム チームリーダーの福地智也氏によれば、現在、ポーラの社内では経営陣を含め「共創」がひとつのテーマになっているという。ポーラの課題である「購入前のコミュニケーションや顧客とのタッチポイントについて、外部の知見をあわせるとどういった可能性が見えるのか検証する」ことがPOLA BUSINESS BUILDの開催のきっかけとなったそうだ。
株式会社ポーラ 市場接点開発部
接点開発チーム チームリーダー
福地 智也氏
参加したのは、約160名の応募に対する事前審査に通った約30名。4名程の参加者につきポーラの社員を加え、AからHまでの合計8チームが構成された。チームメンバーでアイディアを出し合いながら、「メンター」との壁打ちを経てアイディアをブラッシュアップし、2日目にポーラ社長を含めた審査員にプレゼンを行う。
参加者の男女比は半々で、イノベーション関連のイベントにしては珍しい(他のイベントでは参加者の大半が男性であることも少なくない)が、これはポーラが美容企業であるからだろう。個人参加者もいれば、法人によるチーム参加もあった。参加申し込み時のアイディア、発想力、実現可能性を基準に選抜されている。
アイディアの審査はポーラ代表取締役社長の横手喜一氏をはじめ、外部のパートナーも交えた4名が担当。審査基準は新規性、実現可能性などの6項目だ。福地氏は、次のように語る。「当初は、“ポーラのアセットを活かしたアイディア”を審査する予定だったのが、社長から『せっかくの機会なのだから、必ずしもポーラに固執する必要はない』と言われ、審査項目からは外した。そのおかげか、結果的にバラエティに富んだアイディアが提案された」
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