2022年「デジタルツイン」元年へ、レーベルを立ち上げたCAの挑戦【ヒト3DCGの可能性:前編】
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実在/非実在のバーチャルヒューマン(ヒト3DCGキャラクター)の活用が本格化している。何十万というフォロワーを持つ非実在のバーチャルヒューマンがインフルエンサーとして活躍したり、デジタル複製された著名人がゲームやオンラインライブでパフォーマンスを披露し、美容業界でもマーケティングに活かす試みが始まっている。今後の可能性について前編では、実在する著名人のヒト3DCGモデルをデジタル空間に複製して展開するサイバーエージェントの取り組みを紹介する。
ヒト3DCGの可能性:後編、「Awwによるメタバース時代の信頼と熱狂を生むバーチャルキャラクター創造」はこちら
広告主とタレントの双方にベネフィットのある「デジタルツイン」
2021年8月、サイバーエージェントはタレントやアーティストなど著名人の公式3DCGモデルを制作し、デジタル空間で「分身」として活躍するデジタルツインをキャスティングするサービス「デジタルツインレーベル」を立ち上げた。
デジタルツインレーベルは、CDレーベルの仕組みに類似する。タレントやアーティストが所属するマネジメント会社との連携で、タレントの全身の3DCGデータ、身体的特徴を捉えるモーションデータ、音声データを取得し、高精細なデジタルツインを制作。広告プロモーションなどへのキャスティングやデジタルツインを起用した新たな企画を通じ、デジタル空間での活動を支援する。第一弾として、日本のトップモデルのひとりである冨永愛氏の参加が発表された。
デジタルツインレーベルの構想がスタートしたのは3~4年前だったという。活動の狙いとしては、広告制作や運用の在り方をアップデートする目的と、デジタル空間におけるタレント活動促進という2つがあると、株式会社サイバーエージェント AI事業本部 AIクリエイティブDiv統括 毛利真崇氏は説明する。
「インターネット広告は雑誌やTVCMとは違い、クリエイティブ単位で効果を検証して、短いスパンで、配信、クリエイティブ見直し、再配信を繰り返すという運用の概念がある。しかし、著名人を起用した広告の場合、その起用自体が重要な要素でありながら、何度も撮影し直すことは物理的にも金銭的にも難しい現状があった。そこでデジタルツイン化し、広告制作の在り方を変えることができれば、もっと広告効果も上げられるのではないかと考えた」(毛利氏)。
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