
英THG、巨大美容&テック企業へ – ソフトバンクも大型出資するその理由を探る
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前回は英国THG(The Hut Group)のビジネスの全体像について解説した。この記事では、同社のビューティビジネスの中身と、ソフトバンクが出資する理由ともなったテック企業としての側面、今後の成長性について考察する。
THG Beauty(美容分野)では世界ナンバーワンのECプラットフォームを目指す
前回紹介したように、THGは美容とテックのコングロマリット企業といえるが、オンライン美容リテーラーと、D2Cブランドを次々と傘下におさめ、グループ全体で2020年度の売上7億5,100万ポンド(約1,029億円)の半分弱を計上し成長しているTHG Beauty(THGの美容ビジネス部門)については「ビューティ・リテール」「R&D、製造」「ビューティ・ブランド」「サブスクリプション・ボックス」の4つの領域で構成されている。
アニュアルレポートではその売上構成比は明確になっていないものの、その他の公開資料からの推計で売上の面積比グラフを構成したのが下記の図だ。
THGアニュアルレポートより作成
現在、THG Beauty部門では以下の4つの目標を掲げている。
1. ビューティ・リテイルでは、グローバルNo1のD2Cプラットフォームの確立
● Lookfantasticを、THGプラットフォームにおける中核ブランドとし、オンラインマルチブランドディストリビューションのグローバルリーダーとしていく
● 買収した米国のDermstoreを統合しリプラットフォーム化(機能のよいところを取り込んで統合)することで、グローバルマーケットにおけるスケールメリットを出す
● 2024年までに世界規模で1,500億ポンド(約23兆円)に拡大するといわれるプレステージ・ビューティ分野に強みを持ち成長する
2. ビューティ・ブランド/R&D、製造ではプレステージブランドオーナーとしての地位の確立
● 自社のECエンジンであるIngenuityプラットフォームに、すべての買収したブランドをのせて統合していく
● 世界でトップクラスの化粧品製造から販売までインハウスのイノベーションを実現する
3. サブスクリプション・ボックスでは、顧客企業のデジタルサンプリング(サンプル配布)のパートナーへ
● THG Beauty Boxes(買収したGLOSSYBOXなど含む)を50万サブスクリプション以上に増やす
● グローバルビューティブランドに向けて、オフラインからオンラインへのデジタルやマーケティングシフトなど、販売に関わるすべてをサポートするパートナーとなる
4. 自社以外の美容ブランド向けにTHG IngenuityをNo1.のデジタルプラットフォームとする
● グローバルで最も選ばれるB2Cパートナーとなる
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