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南米など美容新興国の6つの注目ブランドとアフリカやエジプトに見る次世代トレンド

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グローバルの美容業界を牽引し、トレンドを生み出すメーカーやブランドは、これまで、欧米のほか、日本、韓国、中国などの国が中心だった。しかし昨今では、経済成長いちじるしい東南アジアや中東、アフリカなどの国々からビューティ領域に参入し、そこに欧米の美容企業やVCが注目して提携や買収、出資をするケースも増えている。これらの美容新興国の注目ブランドと、K-Beautyの次をうかがうエジプトとアフリカ市場を紹介する。

市場力を増しプレゼンスを高めつつある美容新興国

ロレアルやエスティ ローダーなどに代表されるように、ビューティ業界のトップ企業やブランドは、欧米発が主流であり、長年にわたり業界におけるグローバルなトレンドやビジネスの大きな潮流を支えてきた。同時に、ここ数十年では、K-BeautyやJ-Beauty、C-Beautyなど、東アジアの国からの新しい発想やコンセプトに注目が集まり、ビューティの世界の多様性が拡大した。

そして現在、台頭してきているのが、経済発展に伴い中間所得層が増大し、若年人口の比率も高い東南アジアや中東、アフリカなどの国々だ。自国で競争力をつけ、グローバル市場を目指すスタートアップや、その市場性の高さやポテンシャルに着目したグローバル大手からの投資や支援を受けるブランドも現れている。

こうした、いわば「美容新興国」へ目を向ける動きは日本でもあり、日本の大手スーパーにタイコスメを集めた棚が設置されるなど、韓国や中国以外のアジアの国々のプレゼンスが徐々に高まっている。ヨーロッパでは、地政学的環境や歴史的なつながりから、地中海沿岸やアフリカ、中東との結びつきが強く、北米では中南米など近隣の国からの進出も増えている。今回は、欧米企業や市場が関わる新興ブランド事例や変化する美容業界のトレンドをみていく。

大手の出資や大型資金調達を果たしたブランド

●インドネシア ESQA
ユニリーバ・ベンチャーズから600万ドル調達のヴィーガンブランド

2022年12月、ユニリーバのベンチャーキャピタルであるユニリーバ・ベンチャーズより600万ドル(約8億円)の資金を調達したのが、インドネシアのコスメブランド「ESQA」だ。2016年にインドネシア女性2人が、同国初とされるヴィーガンコスメブランドをうたって立ち上げた。

共同創業者である2人はコスメが大好きという共通点を持つ親友で、もともと新しいコスメを試したり、メイク方法を研究することが好きだったという。また、2人とも米ロサンゼルスに約10年暮らした経験があり、カリフォルニアでクリーンビューティやサステナブルな美容トレンドに身近に触れたことから、インドネシアに帰国したのち、同国ではあまりみられなかった、刺激の強い成分を含まないナチュラルなカラーコスメの開発に強い思いを抱き、ESQAの創業に至った。

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