オリーブヤング、FREECOが日本市場開拓。ニッチな韓国コスメとの出会いも促進
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これまで、日本のユーザーにとって韓国コスメ、とくに中小のニッチなブランドについては購入できる場所が限られていた。約3万ブランドともいわれる韓国コスメと日本の消費者とを結びつけるため、大手小売店やK-beauty専門プラットフォーマーが日本市場への進出を着々と進めている。オリーブヤング、韓国コスメ情報専門アプリ「FREECO」の事例をもとに韓国コスメ流通事情の今を俯瞰していく。
韓国コスメ小売最大手のオリーブヤングが日本市場開拓を本格化
韓国全土に1,289店舗(2021年7月現在)を構えるオリーブヤング(OliveYoung)は、ヘルス&ビューティストア(日本のドラックストアに該当)分野の国内トップ企業だ。パンデミックの影響で、競合他社であるララブラ(lalavla)やロブス(LOHB's)などが、約30%の売上減に見舞われた2020年にも業績を堅持。約2,000億円の売上を計上し、店舗数も前年比で13店舗増えている。
そのオリーブヤングが日本進出に積極的な姿勢をみせている。2019年に楽天にオンラインストアをオープンして以降、2020年10月にはPB(プライベートブランド)の「フィリミリ」や「カラーグラム」などのスキンケア・メイクアップ商品をZOZOTOWNで販売開始。翌月11月には東京(新宿・ルミネエスト)で、また12月には大阪(梅田・ルクア大阪)でポップアップストア(オフライン店舗)を初展開している。続く2021年2月には、日本国内初となるPB製品の公式ECサイト「OLIVE YOUNG PB COSMETICS ONLINE STORE」(以下、公式サイト)もオープンさせた。
オリーブヤングの日本進出の本格化を示す動きとしては、PBだけでなく2021年5月にオリーブヤングが扱う化粧品を販売するグローバルモールに、日本語版サービスを導入したことも挙げられる。
オリーブヤングのグローバルモール日本語版
出典:オリーブヤングのグローバルモール
グローバルモールは約150カ国を対象にした公式越境ECモールで、約5,000種の韓国コスメを購入することができる世界最大級のK-Beauty専門ECだ。驚異的なのはその成長性で、2020年下半期の売上高は約1,000%増加(前年同時期比)したと報じられている。
現在、グローバルモールの売上のおよそ80%は米国やカナダなど北米地域が占める。2019年のローンチ直後は北米の韓国系移民がサービスを主に使用していたが、今では現地ローカルの人々の利用割合が50%を超えた状況だという。グローバルモールの配送料は国によって異なるものの、基本的に60ドル(約6,600円)以上のショッピングで無料となる。
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