中国の美容業界で広がる、二次元キャラクターやバーチャルヒューマンの起用
◆ English version: Virtual Characters Are The New Opinion Leaders In China’s Beauty Industry
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中国では近年、CGなどによって合成されたバーチャルキャラクターをプロモーションに採用するブランドが増えているが、美容業界も例外ではない。化粧品ブランドや化粧品小売店などがマーケティングに積極的に活用している。それらの事例を紹介し、その意図するところを分析していく。
中国ではバーチャルキャラクターを受け入れる土壌がすでにできているが、それは日本の影響が大きい。なかでも、バーチャルアイドルのはしりともいえる初音ミクの人気は高く、ライブイベントなども頻繁に行われている。10年前に開設された中国の初音ミクのWeiboアカウントのフォロワー数は現在346万を超える。2020年6月には、アリババグループ傘下のEC「Tmall(天猫)」に初音ミクのグッズなどを販売する旗艦店を出店した。
中国の調査会社iiMedia Research(艾媒諮詢)によると、CM、プロモーション、動画配信などを含む中国のバーチャルアイドル関連の2020年の市場規模は、前年比69.3%増の645億6,000万元(約1兆1,000億円)で、2021年は同66.5%増の1,074億9,000万元(約1兆8,000億円)に達する見込みだ。中国版ニコニコ動画「bilibili(哔哩哔哩)」では2020年上半期、毎月4,000以上のバーチャルアイドルが配信を行ったという。
バーチャルアイドルのコア支持層は「90后(1990年以降生まれ)」と「00后」で、ファンの92.3%が19〜30歳だ。平均月収5,000元(約8万5,000円)以上が75%で、男女比は、意外に思えるかもしれないが女性が53.6%を占める。日本と比べて男性バーチャルアイドルの数も多く、女性をメインターゲットとする美容系ブランドがバーチャルキャラクターを採用するのは理にかなっているのだ。
ロレアルが次々とバーチャルキャラクターを発表
ロレアル中国は立て続けにバーチャルキャラクターを中国市場向けに投入している。
2020年9月には、傘下の中国ブランド「MG(美即)」が中国国際輸入博覧会でバーチャルキャラクター「M姐」を発表。白のチャイナドレスを着たM姐は、伝統的な中国女性というイメージで、動画の動きもどこかぎこちない。それでもTmall旗艦店などのライブコマースに登場し、一定の人気を博しているようだ。
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