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無人型フィットネスジムのchocoZAP、潜在顧客を掘り起こしたDXと美容との親和性

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2022年7月にRIZAPグループが立ち上げた新業態ジム「chocoZAP(ちょこざっぷ)」の事業の業績が好調だ。2023年5月の決算説明会でRIZAPグループ株式会社 代表取締役社長 瀬戸健氏は、会員数は55万人、年商200億円規模に達したと語り、そのままの成長速度を維持できれば、2023年内にも会員数でフィットネス業界首位に立つ可能性があると述べた。さらに注目したいのは、美容ビジネスとの親和性の高さだ。セルフエステや脱毛関連機器を備えるchocoZAPは顧客基盤の半数以上を女性が占めている。
※<追記>2023年8月15日の同社のリリースにて、同日時点で会員数は80万名、ブランド開始から約1年で国内フィットネスジムにおいて日本一の会員数を達成したと発表


ジム通いの心理的障壁下げた無人型店舗と「ちょいトレ習慣」

買い物ついでに立ち寄りセルフエステを行う。仕事終わりにスーツのまま、筋トレに励む。隙間時間に体を動かしリフレッシュする。気軽に無理なく続けられる「ちょいトレ習慣」を提案するのがchocoZAPだ。

chocoZAPは、「コンビニジム」を標榜し24時間営業を原則とする。QRコードで入退店を管理する無人型店舗で、利便性の高い立地に出店しており、トレーニングウェアへの着替えや室内シューズに履き替える必要がなく利用できる。また、会費も月額税込3,278円と手の届きやすい価格設定とし、トレーニングマシンだけでなく、セルフエステや脱毛機器を備えて美容目的の利用にも応えるなど、通常よりも利用ハードルが低いのが特長だ。

サービス設計の念頭にあるのはフィットネス初心者で、その背景には日本特有のフィットネス事情があると、RIZAPグループ株式会社 経営企画本部 広報部 部長 杉原悠治氏は説明する。厚生労働省が2019年に実施した「国民健康・栄養調査」によれば、運動習慣のある人の割合は、男性(33.4%)よりも女性(25.1%)のほうが低く、とくに20代女性(12.9%)、30代女性(9.4%)で顕著に低いことが明らかとなっている。

「世界的にみても、日本のフィットネス参加率はわずか3%にとどまり、運動習慣のある人は限られている。そうした状況を踏まえ、どうすれば運動習慣を広げられるのか考え抜いた末にたどり着いたのがchocoZAPの事業モデルだ」と杉原氏は話す。

RIZAPグループ株式会社 経営企画本部 広報部 部長 杉原悠治氏
プロフィール/2017年にRIZAPに中途入社し、RIZAP法人事業の発足時から事業に携わり、西日本営業部の責任者を経て、2020年から、同社法人事業部の部長に就任。 2021年度には新規事業として、特定保健指導事業立ち上げに従事。 2023年度5月からRIZAPグループの広報部長に就任し、現在に至る

その狙い通り、フィットネス初心者や女性を顧客の取り込めたことが奏功した。chocoZAPの2023年5月時点の会員数は55万人を突破。フィットネス業界大手のカーブス(会員数75万8,000万人/2023年2月末時点)や、エニタイムフィットネス(会員数74万人/2023年3月末時点)に迫る勢いで会員数を増やしている。

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