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急成長IpsyなどがフェイクレビューにNO、真のパワーインフルエンサーは自社育成へ

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ビューティ企業のブランド・マーケティングの主役は、今やソーシャルメディアで活躍するインフルエンサーとなった。ただし、光の影には闇もある。抜群のROI(投資利益率)の一方で、不正を行うフェイク・インフルエンサーが存在することを無視できない。確かな影響力を行使する“まっとうな”インフルエンサーとウィンウィンの関係を築くために、新しいアプローチをはじめる企業が出てきている。

セレブよりも大きな影響力

英国ベースのマーケティング会社Celebrity Intelligenceの最新レポートによると、ビューティ・ブランドのマーケティングにおいては、インフルエンサーを起用した場合、1ポンドの投資に対して平均8.81ポンドの見返りが期待でき、映画スターなどのセレブよりも投資利益率が高いことがわかった。同時に、2017年のインフルエンサーを活用したソーシャルメディアでのPRキャンペーンの成功率は98%と驚異的な数字もでている。

当然、企業側はインフルエンサーとの関係を強化する傾向を強めており、マーケターの84%がPR活動にはデジタルネイティブのタレントを選ぶとリサーチに回答している。その背景には、ミレニアルやジェネレーションZが商品の購入を決断する際に、インフルエンサーの言動に大きく影響されている現状があり、この1年でインフルエンサーとのコラボキャンペーンは70%増加するとの予測もある。

一説では、インフルエンサー・マーケティングの世界的な市場規模は2017年で2兆ドル、2020年には10兆ドルに届くといわれ、このパートナーシップには巨額の費用が投資されるわけだが、それゆえに負の側面もあわせもつ。

著名インフルエンサーであっても、その人自身がフォロワーを「買って」いる場合もあり、特定の分野に関して影響力を持つマイクロインフルエンサーが、数を稼ぐためにブランドのターゲットとは異なる属性のフォロワーにあてて投稿することもある。ハッカーが運営する闇マーケットではフォロワー1,000人が$5〜$50で取引されるともいわれ、インフルエンサー・ブローカーというべきマーケティング会社までもが多数存在する。

たとえば、あるアジア系企業は、不正アカウントのもとに8万人あまりのネットレビューアーを抱え、指定された商品を実際に試していないにも関わらず感想をでっち上げて好意的なレビューを次々投稿する。月に1,000ドル(約11万円)程度の報酬を得ている人もいるようだ。

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