韓国ファッションEC、50代60代ユーザーの消費が活発、UIUXやコンテンツ強化へ
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韓国ではいま、50代以上の世代のオンライン購買力に注目が集まっている。ここ数年で、中高年層をターゲットにした大手ECの参入や専門アプリの登場など成長も顕著になってきた。今まで、オンライン市場では若い世代に向けたUIUXが重視され、半ば見過ごされてきた中高年市場はブルーオーシャンともされている。その開拓を巡る各社の動きをレポートする。
パンデミックで加速した中高年層のオンライン消費
調査会社Statistaによると、2021年9月の韓国の年代別オンラインショッピングの利用率は、40〜49歳で約88%、50〜59歳で約68%、60〜69歳においても約41%を記録しており、ECへの流入が増加していることがうかがわれる。一方、韓国大手ECの1つである「11番街(11STREET )」のデータによれば、2022年1月の前年比会員増加率は、50代28%増、60代44%増、70代51%増となった。
また40代以上の世代では、デジタル簡易決済サービス(ネイバーペイ、SKペイなど国内サービス)の利用率が、徐々にではあるものの確実に拡大している。簡易決済の利用が当たり前になった20代、30代が、2019年比で2021年の利用率がそれぞれ5%、1%低下し、頭打ちになっているのとは対照的な状況だ。
なお、韓国の人口ピラミッドを紐解くと、2021年の段階で50代(16.6%)が最も多く、次いで40代(15.9%)、60代(13.5%)の順となっている。平均年収としては、40代、50代、30代、20代の順、また平均資産としては、50代、40代、60代以上の順で多いとされている。
人口および所得・資産のボリュームゾーンである中高年世代のオンライン消費が伸び始めるなかで、EC業界では各年代にターゲットを絞った専用サービスが盛況となりつつある。典型的な事例としては、11番街が自社サイトで6月に配信を開始した高齢者向けライブコマースコンテンツ「ハレックス(할렉스)」が挙げられる。
ハレックスは定年退職後にも積極的に経済活動を行う「アクティブシニア」や、デジタル機器およびインターネットの使用を好む「シルバーサーファー」に向けて、化粧品、健康食品、旅行などの商品を販売する目的で企画された。初放送では60代以上と推定されるショーホストが登場して白髪染めシャンプーの情報を紹介。累計視聴回数が39万回を超える好評を得た。11番街は、60代以上の消費者の購買意欲を高めると同時に、同世代を親に持つ40代以上の世代の“親孝行需要”を誘発するコンテンツにしていきたいと、ハレックスの今後について説明している。
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