シャネルやランコムなど、ラグジュアリー化粧品ブランドが熟慮するサステナブルパッケージとは【Luxe Pack Paris 2022前編】
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2022年5月末に仏・パリで開催された、ラグジュアリーブランドのためのエコデザインパッケージ展示会「Luxe Pack Paris」。今回はシャネルをはじめ、ジバンシイ、ランコムなどのラグジュアリーブランドの担当者が登場したパネルセッションで、それぞれのブランドがサステナブルについてどう取り組んでいるのかをレポートする。
65企業が参加したラグジュアリーブランドのためのパッケージ特化の展示会「Luxe Pack」
持続可能なプレミアムパッケージに特化したBtoB展示会「Edition Spéciale by Luxe Pack」が2022年5月31日〜6月1日にパリで開催され、欧州を中心に65企業が出展し、250以上の環境に配慮した素材や容器、包装が出品された。
サステナブルなパッケージの開発には、ブランドと専門技術を有する企業とのコークリエイション(協働)が必要不可欠との考えにもとづき、ロレアル、LVMH、シャネル、シスレー、ロシェグループなど化粧品メーカーをはじめ、ワイン&スピリッツなどのラグジュアリーブランド、パッケージ企業、コンサルティング会社など、約50名のスピーカーによるパネルディスカッションが行われ、会場にはのべ2,000名以上が訪れた。
展示会レポートの前編となる今回は、シャネル、ジバンシイ、ランコムといったラグジュアリーブランドがまさに今推進している、ブランドイメージと合致したサステナブルな化粧品パッケージ開発の取り組みについて紹介する。
ラグジュアリーブランドが世界観を失わずに、いかに持続性を保てるかの議論
高価格帯の化粧品パッケージでは、ガラスなど重厚感のある素材や、黒、紺、ゴールドなどの色や光沢で高級感を演出したものが多くみられる。企業はブランドイメージや品質に合ったデザインを施すことで、消費者に対し価格に見合った処方効果や品質を印象づけている。
持続可能なパッケージ開発では、容器においても環境負荷の低減が必須であるが、プレミアム価格帯の化粧品を購入する顧客層は、デザインも含めた製品全体としてのクオリティを求めているため、環境配慮のパッケージを使用していることが必ずしも購入動機の優先事項にはなりにくい。ラグジュアリー企業にとって、ブランドイメージや価値を保ちながら、いかに製品やサービスに「エコ・コンセプション(フランス環境国土整備省が環境エネルギー管理庁と共同で提言した製品の生産と改良における環境配慮コンセプト)」を取り入れるかが課題となっている。
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