Perfectがグーグルと提携、ARバーチャルメイクは、美容領域のデジタルインフラへ
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Perfect Corp.は2020年11月11日、オンライン開催された「The Global Beauty Tech Forum」において、AR/AI技術によりブランドと消費者のエンゲージメントを全方向のシーンで実現する「Engagement 360°」の推進を紹介するとともに、グーグルと戦略的パートナーシップを結んだことを発表。12月にはSnapchatとも提携を発表し、2021年以降、バーチャルメイクアップは美容領域のデジタルインフラとなる方向性を示した。
YouCam メイクが全方向で消費者とのタッチポイントを創造
Perfect Corp.では現在、「Engagement 360°」をスローガンに、AR/AIを介して、全方向さまざまなシーンで美容ブランドが顧客とのタッチポイントをクリエイトできることをうたう。具体的には、オンラインとオフラインでのARバーチャルメイク、AIによる肌分析や各自に最適なファンデーションカラーの提案、ライブキャストにARトライオンを掛け合わせる技術やツールなどである。
なかでも、コロナのパンデミックにより非接触リテールの必要性が緊急の課題となった結果、導入が進んでいるのが、リアルタイムのBA 1 on 1コンサルテーションだ。これは、ビューティアドバイザー(BA)と顧客がビデオ通話によるカウンセリングセッションをするなかで、レコメンドされた製品をその場でバーチャルに試すことができるのが特徴で、店頭で行われるタッチアップやメイクアップアドバイスをオンライン上でも実現させるものだ。
美容インフルエンサー動画などで気になったルックや製品を試したいユーザーが、スマートフォンからコールするだけで、エキスパートに気軽に相談できることを念頭に設計されている。
このように、Perfect Corp.が描くのは、「製品をみつけたい」「肌の状態が知りたい」「自分に合うものを教えて欲しい」といった消費者のパーソナルな要求にダイレクトに応える「Beauty SaaS」としてのサービスラインナップだ。ブランドは自社製品の特性やマーケティングに合わせて、必要なツールを採用することができる。
「The Global Beauty Tech Forum」において「パーソナライズされたブランド体験」をテーマにしたトークセッションに登場した、アヴェダのデジタルストラテジー&トランスフォーメンション部門のエグゼクティブディレクター レイチェル・オストロム(Rachael Ostrom)氏は、Perfectのバーチャルヘアカラーツールを導入したことでユーザーのサイトでの平均滞在時間が2倍になったと話す。同時に「私たちは、これはあくまで顧客サービスの1つで、製品を販売するツールとは考えていない。むしろ、サロンにユーザーを誘導するのがメインの目的だ」とする。カラーシミュレーターを使うことをきっかけに、髪を染めたいというモチベーションを高めるために活用されているのだ。トライオンページの下方には「Find a salon(美容室をみつける)」ボタンがあり、自宅や職場から指定の距離内にあるサロンが表示される仕組みとなっている。
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