京都大学がLVMHリサーチセンターや花王と進めるオープンイノベーション
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京都大学がLVMHリサーチセンターや花王と進めるオープンイノベーション

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オープンイノベーションの加速とともに、美容企業と大学の共同研究が増えている。京都大学では、ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が所長を務める京都大学iPS細胞研究所(CiRA)がLVMHリサーチセンターと皮膚代謝メカニズムに関する共同研究を2019年から進めているほか、同年、京都大学総長直下の独立した組織として京都大学オープンイノベーション機構を設置し、産学連携を積極的に推進している。京都大学と美容企業の取り組み事例2つを紹介する。

CiRAが、幹細胞研究でLVMHリサーチセンターと共同研究を発表

京都大学iPS細胞研究所(以下、CiRA=サイラ)は、iPS細胞に特化した世界初の研究機関として、2010年4月に創設された。iPS細胞作製技術を用いて創薬や新しい治療法の開発、病気の原因解明や再生医療の実現に貢献することを理念に掲げている。現在、CiRAには約400名(2021年4月1日現在)のスタッフが働いており、未来生命科学開拓部門、増殖分化機構研究部門、臨床応用研究部門、基盤技術研究部門、上廣倫理研究部門の5つの研究部門でiPS細胞の実用化を目指し、さまざまな研究が進められている。

そのCiRAが、2019年9月、LVMHリサーチセンターとの共同研究を発表し、注目を集めた。CiRAが、海外の化粧品ブランドと共同研究を行うのは初で、iPS細胞を用いて加齢がミトコンドリアに及ぼす影響を研究し、皮膚再生の治療法開発を目指すという。

図1

左から、ホセ・ファビアン・オセゲラ・
ヤネス研究員(CiRA)、
ブリューノ・バヴーゼ所長
(LVMHリサーチセンター)、
クヌート・ウォルツェン准教授(CiRA)
出典: CiRA公式サイト

LVMHリサーチセンターは、パルファン・クリスチャン・ディオールやゲラン、ジバンシイなどLVMHグループの化粧品のための研究と技術・製品開発を推進している研究開発部門だ。世界で約400名の科学者が、最新の医学的発見を化粧品に応用するための研究を行っており、生物物理学、微生物学、分子生物学、細胞培養、組織イメージングを含む25の専門分野を強化し、化粧品技術に導入してきた。

なかでも20年以上にわたって続けている皮膚の幹細胞研究では、複数の大学と学術的パートナーシップを組み、これまで17の新規知見と約55本の論文を各大学と共同で発表。それらの知見はディオール サイエンスとして、2020年1月に誕生したパルファン・クリスチャン・ディオールのエイジングケアシリーズ「カプチュール トータル セル ENGY」で採用されている。

図1

カプチュール トータル
セル ENGY スーパー セラム 美容液
出典:パルファン・クリスチャン・
ディオールのプレスリリース

再生医療・創薬以外でのiPS細胞活用に向けた取り組み

今回、LVMHリサーチセンターが見出した幹細胞研究の成果について、CiRAに意見を求めたことがきっかけとなり、共同研究が実現した。

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