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「ZOZOCOSME」3月開始へ、カラー診断ツールZOZOGLASSが大きく変える購買体験

アパレルECサイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOが、コスメ専門モールとして「ZOZOCOSME」を2021年3月18日にオープンする。目指すはリアル店舗に匹敵する、いやそれ以上のユーザー体験だ。化粧品との出会い、マッチングのためのツールとして、まずは眼鏡型のフェイスカラー計測ツール「ZOZOGLASS」を開発した。その意図するところを、株式会社ZOZO 取締役兼COO 伊藤正裕氏に聞いた。

ZOZOGLASSが精緻に導き出すその人その人のスキンカラー

ZOZOはこれまで、ファッションECの課題であるサイズの不安を解消してより快適な購買体験を提供するために、試着ができない洋服のサイズ問題を解消する「ZOZOSUIT」や足の3Dサイズを計測する「ZOZOMAT」などの計測テクノロジーを用いたサービスを展開してきた。

「化粧品における課題とは何かを考えたときに、手に取って見ることのできないECでは、それが色、カラーだと思った」と伊藤氏はいう。そこからZOZOGLASS開発にふみきった。

その人がもっている肌色を精緻に検出できれば、似合うファンデーションやカラーが探しやすくなると考えた伊藤氏は、スマホのカメラを通じていかにそれを正しく「補正」できるかを考えた。太陽光、蛍光灯、白熱灯などさまざまな色の光で、肌の色は微妙に異なって写るからだ。その基準値となるのが、さまざまな色が施されているこのZOZOGLASSである。

「ZOZOGLASSは、カラーチャートとして機能させるために、通常の眼鏡とはまったく異なる方法で製造されている。フラットで溝のないフレームの形状からオリジナルで制作しており、光の反射や吸収をできるだけ少なくするためにフレームの素材とインクの組み合わせにもこだわり、高精度な技術を用いてカラーチップの色に個体差が出ないように成形している。室内でも、屋外でも、どんな環境下でも、このZOZOGLASSの基準色との比較で正確なカラーチャートが取得できれば、そこから逆算して正確な肌色を導き出すことができる。シンプルな眼鏡に見えるが、このプロダクト自体がイノベーションだ」(伊藤氏)

計測方法は、次のとおりだ。まず、色とりどりのカラーチップが施されたZOZOGLASSをかけた状態で、アプリ(ZOZOTOWNの予定)の音声ガイドに従いながら顔を8方向から撮影し、今いる空間の光環境を把握する。カラーチップの中には、位置情報を取得するための8つのマーカーがあり、そこから顔の凹凸などの3次元情報も取得できるという。その後、ZOZOGLASSを外した状態で再び同様の撮影を行い、光補正を行うことで実際の肌の色が計測される。

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