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米国のインディー・ビューティは消費者のウェルネス志向を映し出す鏡

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2019年8月21・22日の2日間、ニューヨークで開催された5回目の「Indie Beauty Expo NY 2019」には250を超えるブランドが集まった。インディーならではの個性的な企業のユニークな製品が並ぶ一方で、業界全体のトーンとして明らかなトレンドも浮かび上がった今回のエキスポから、注目のブランドを紹介する。

ナチュラル、オーガニック、ヴィーガン、アレルギーフリー、サステナブル、あるいは、バイオダイナミック。出展したすべてのブランドが何らかの形でこれらのジャンルのいずれかに属しており、このエキスポのバズワードとして、人々のウェルネスへの志向を鮮明に映し出す。そして、もう1つ共通点がある。大部分の参加スタートアップが情熱とパワーに溢れる女性起業家に率いられているところだ。

生理からセクシャルまで女性のウェルネスをカバー

女性が自分たちの性をオープンに語り、ボディポジティブな観点から総合的な暮らしの質を高めようとする欧米社会のムーブメントは、インディーブランドが提案するサービスに色濃く反映されている。ビューティとウェルネスや医療の境界線が曖昧になっていくなか、いわゆるフェムテックがカバーする領域も広がっており、女性の体の細やかなパーソナルケアを叶える製品が次々と登場している。

膣を意味する17世紀の隠語をブランド名に冠するという大胆なQuimは、膣をヘルシーに保ち、かつ性的満足度を高めるセラムをラインナップ。人気ナンバーワン製品の「OH YES!」はオーガニックのアロエをベースに、コンドームの使用にも安全で自然な潤滑を促すという。Instagramにもあげられそうなスマートデザインの女性用バイブレーターを開発するDameも、膣と同じpH値で、グリセリン、パラベン、ホルモン剤は不使用の潤滑オイルを提案する。一方、Kegelbellは「膣のジム」をうたい、膣を引き締める骨盤底筋トレーニングのための器具を開発。鮮やかなカナリアイエローの卵型のウエイトは、女性のVゾーンケアにつきまとう隠微なイメージを払拭するものだ。

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出典:Kegelbell公式サイト

欧米ではユーザーが着実に増えている生理カップ。満足のいく品質の製品がないと感じた看護師の女性2人が起業して開発した「Hello Cup」は、リサイクル可能でソフトなタッチのTPE樹脂製で、シリコンやゴムにアレルギーを持つ人が安心して使えるとする。また、デンマーク発のOrganiCupは、生理用品分野で急成長している新興ブランドの1つで、医療用レベルのシリコン100%の生理カップは、香料や化学化合物など人体にはもともと存在しない物質はすべて排除し、ヴィーガン認証やFDAの認可、アンチアレルギー認証などを受けている。

ホルモンバランスを整えることで、生理時の不快な症状や痛み、PMSを軽減し、ひいては肌コンデションを向上させるとうたうスキンケア製品も数多く出展している。米国で韓国の大手化粧品メーカーの販売代理をしていた韓国女性が立ち上げたKnoursは、家族がガンになったのをきっかけにヘルシーなライフスタイルを築く方法をリサーチするなか、多くの化粧品に体に有害な物質が含まれているのを知り、ドクターの協力を得て安全でクリーンなフォーミュラのスキンケアをつくった。

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