「デジタルファースト」で世界で成長中のシャーロット・ティルブリー、その全容
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オンラインカウンセリングに3Dバーチャルストアの開設、いち早くオムニチャネル化を推進、さらに積極的なSNSコミュニティづくりなど、デジタルファーストを掲げて急成長したシャーロット・ティルブリー(Charlotte Tilbury)。中国をはじめグローバルでもプレゼンスを高めるその戦略とは。
2013年設立のCharlotte Tilbury、急成長の理由
世界中でステイホームが推奨され、外出時にもマスクが必須となった2020年は、多くの人にとって化粧の機会が激減する1年でもあった。そんな美容業界にあっても勢いを失わず、むしろ時代に合わせた化粧品ブランドのあり方を柔軟に打ち出している企業がある。英国発のブランド、Charlotte Tilburyがその1つだ。この記事ではCharlotte Tilburyの勢いの秘密を探っていく。
世界各地のファッションショー、VOGUEやVanity Fairといった雑誌での仕事で知られるメイクアップアーティストのシャーロット・ティルブリー(Charlotte Tilbury)氏は2013年、自身の名を冠した化粧品ブランドを英国で立ち上げた。日本には未上陸だが、すでに米国やカナダ、ヨーロッパ各国、そして中国や中東にも進出し、60カ国以上で購入可能だ。リアル店舗数はセフォラなどへの出店も含めると400店以上に及び、Net-a-PorterやASOSへの出店などオンライン販路拡大にも積極的だ。
Charlotte Tilburyの大ヒット商品は「Pillow Talk」と名付けられたヌードピンクの口紅で、2019年には「1分40秒に1本売れた」といわれている。SNS時代のブランドらしく、パッケージも店舗もきらびやかでキラキラ感満載の「ザ・女子」ともいうべき“映える”世界観を打ち出している。
メイクアップ商品は個別に購入もできるが、「PILLOW TALK LOOK」「SUPERMODEL LOOK」などテーマを持つキットの一部としても提案されており、キットのほうが割安にもなるため、アップセル・クロスセルを誘発する商品企画の構造になっている。
スキンケア商品でもっとも売れているのは「Charlotte's Magic Cream」で、これはもともとティルブリー氏が、モデルや女優のメイクアップ前に化粧ノリをよくするために使っていた「シャーロットの魔法のクリーム」が由来とされる。このように、創業者の持つセレブリティとのつながりやストーリー性もフル活用され、ブランド力の増強に一役かっている。
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