香りのパーソナライズ、オルビス「HELENUS」やSparty「love passport mila」の新提案
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日本のフレグランス市場規模は約400億円とスキンケア市場の30分の1ではあるが、コロナ禍での生活様式の変化の影響を受け、年々拡大してきている。そんななか、さまざまなアプローチで一人ひとりの嗜好に寄り添った「香り」を提案するサービスが登場している。今回は、2022年に登場したオルビス株式会社の「HELENUS(ヘレナス)」、株式会社フィッツコーポレーションと株式会社Spartyの協業による「love passport mila」を取り上げ、それぞれの担当者に開発背景について聞いた。
リモートワークで気軽に楽しめるライトフレグランス市場が好調
富士経済の調査によると、フレグランス市場規模は2021年が382億円(前年比0.3%増)、2022年が392億円(2.6%増)と増加傾向にある。とくに、オードパルファン・オードトワレとライトフレグランス、香りを中心に訴求する衣料用柔軟剤やルームフレグランスなど、日常生活で気軽に香りを楽しむことができる製品が好調だ。その背景には、コロナ禍で屋内で過ごす時間が増えたことで、身の回りを含め、生活空間での香りに対する関心が高まったことがあげられる。他人の目を気にせず、自分の好きな香りを楽しみたい、室内での気分転換にフレグランスを活用したいといったニーズの高まりを受け、個人の嗜好にあった「香り」を提案するサービスが次々と登場している。
オルビス「HELENUS(ヘレナス)」は一人ひとりがもつ「匂い」に着目
「肌が本来持つ力を信じて、引き出すこと」を信念とするビューティブランド「オルビス」は、一人ひとりの肌の匂い(=スキンセント)に着目し、香りの可能性を引き出す新ブランド「HELENUS(ヘレナス)」を2022年10月1日にローンチ。第一弾商品として、“自然ないい匂いの人”を叶えるボディオイル「ヘレナス グローイングセントボディオイル」3種を発売した。
開発にあたり、オルビス株式会社 ブランドデザイン部 商品企画グループ 朝比奈彩氏は「体臭にネガティブな印象を与えるような、コンプレックスマーケティングともいえる宣伝が多いなかで、本当の肌の匂いがもつ可能性に目を向けて、自分の個性の一部としてポジティブに生きていく世の中を目指したいと思った。そこで『肌が本来持つ力を信じて、引き出すこと』を信念としてきたオルビスだからこそ、その人自身の持ち味であるスキンセントで肌の可能性を引き出すことはできないかと考えた。また、オルビスは無香料のイメージが強いこともあり、そこから一歩踏み出して、香りの文脈にチャレンジしたかった」と語る。
香水が嫌いな人でも楽しめる ”なにか" を追い求めた包括的な匂いのアプローチ
協業パートナーに選んだのは、「香りの民主化」を掲げ、パーソナライズ香水ブランド「LIBERTA perfume(リベルタパフューム)」を運営するScentopia株式会社だ。Scentopia株式会社 代表取締役 山根大輝氏がいう「香りの民主化」の“香り”の中には、「匂い」という概念も含まれている。「香水というとアトラクティブで主張の強いもの、匂いは無意識のうちに漂っているものというイメージが一般的だが、それらを包含するものとして香りを捉えて欲しい。LIBERTA perfumeを運営するなかで、香水という言葉を聞くだけで敬遠される方もいるが、一方で、森林の木の匂いや、お風呂上がりの湯気だった匂いが好きという人は多く、『香水』や『香り』という言葉にとらわれて、楽しめていない方が多いと感じていた。そこで、香水が嫌いな人でも香りを楽しめる“なにか”をつくりたいという思いがずっとあった」(山根氏)
約2年半前から朝比奈氏とディスカッションを重ね、2社だからこそ、世の中に提供できる価値は何か?を突き詰めた先に、スキンケアとフレグランスの力を掛け合わせた、新しいビューティの形を創ることではないかと思い至ったという。そして、香りと匂いのあいだにある“自然ないい匂い”で自分らしさの開放を目指すブランドとして、ヘレナスが誕生した。
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