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NTTデータのニューロマーケティングで、広告に対する「感情」がわかる

◆ English version: NTT Data’s neuromarketing knows how you feel
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マーケティング領域で脳科学・AIが活発に用いられるようになった。意思決定へ心がどう動いたかの感情プロセスが数値化され、広告効果がより精密に測られるようになるニューロマーケティングだ。日本でいちはやくその領域に踏み込み、広告領域でのサービスを開始したNTTデータの事例を中心に、広告の効果測定と、クリエイティブの制作過程がどう変わるのかを考えていきたい。

人間がどのように情報を受け、処理し、行動(意思決定)をしているのか。人間の本質を理解する研究がさまざまな角度で行われているが、その1つが、脳の働きに焦点をあてて研究を進める脳神経科学だ。fMRI(functional magnetic resonance imaging、磁気共鳴機能画像法、MRI装置を使い脳の活動を調べる方法)やEEG(Electroencephalogram、脳、頭に電極を張り、脳の電気活動を記録したもの)などの機器を使い、人間を計測する技術が確立された結果、脳機能についての解明が急速に進んでいる。

Googleはじめさまざまなプレイヤー登場で年率10%で成長

この分野をマーケティングに応用したのが、ニューロマーケティングと呼ばれる領域で、年率10%を超える規模で、なかでも広告やメディアにおいて急速に成長しており、さまざまなプレイヤーが登場している。Google、ニールセン、CBS、Frito-Lay、A&E TVといった企業が、消費者行動を測定し、消費者の認識を解釈するためのニューロマーケティング調査手法を導入している。

過去には、Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏が数年間で数億ドルを投入すると意気込み、2016年にBuilding 8という研究所を設立している。元DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)局長で、GoogleのATAP(アドバンスト・テクノロジー・アンド・プロダクツという研究部門)リーダーだったレジーナ・デューガン氏を所長に引き抜き、非侵襲型(生体を傷つけない方法)のテレパシーや皮膚コミュニケーション技術を開発していたが、デューガン氏が2018年初頭に研究所を去り、2018年末には、研究所自体が閉鎖。メンバーはAR/VRリサーチ・チーム等に異動になっている。

また、イーロン・マスク氏が手掛けるニューラリンクは、埋め込み型のデバイスで脳とコンピューターで大量の情報のやり取りをする技術を確立しようとしており、ブライアン・ジョンソン氏が手掛けるカーネルは、人間の思考とコンピューターを接続する埋め込み型デバイスで人間の知能を高める開発を手掛けているが、実用化までにはまだ遠い。

こうしたなかで、現在一般的な「ニューロマーケティング調査」において、脳の活動を計測するには、大きく、電磁気的計測、代謝的変化の測定、非神経活と3つの分類があり、それぞれに計測法がある(※詳細は文末)。

これらの手法を活用して、ニールセンが脳波測定で視聴率を測る新しい基準を生み出したが、脳波だけではなく、脳活動そのものをとらえるfMRIを使用したNTTデータのサービスが、今、新たな市場を開拓している。

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