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ウルタ・ビューティが米ターゲット店舗で展開、双方の思惑は新しいコスメ購入体験

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米大手リテールのターゲットがウルタ・ビューティと提携。今秋、100店舗でウルタのショップ・イン・ショップをオープンする。独自のキュレーションで化粧品部門の充実を図り、総合スーパーから一歩進んだ「ショッピング・ディスティネーション」を目指すターゲットの戦略に迫る。

ターゲット、100店舗にウルタのショップ・イン・ショップを開設

パンデミックにより、消費者の化粧品の購買行動は大きく変化した。米国では多くの都市で化粧品専門店が休業を余儀なくされたのに伴い、ショッピングの場所が実店舗からオンラインへと移行した。2021年第1四半期で最高益を発表したアマゾンの利用はもちろん、ウォルマートなどの総合スーパーのECサイトから、食品や生活必需品を注文するついでに、化粧品アイテムもまとめ買いする人々が増えたのだ。

こうした大手リテールはフルフィルメントサービスが整備されており、豊富な品揃えと値ごろ感のある価格、スピーディな配送で、パンデミック時の巣ごもり需要にこたえて躍進したとされる。米ディスカウントストア大手のターゲット(Target)は、2020年のオンラインの総売上は166億ドル(約1兆8,200億円)を超え、前年比145%増を記録している

2020年11月、ターゲットは、1,100店舗以上を展開する全米最大手の化粧品専門小売りチェーン、ウルタ・ビューティ(Ulta Beauty)との提携を発表した。2021年の秋より、米国内のターゲット100店舗で、ウルタの「ショップ・イン・ショップ」を展開し、徐々に店舗数を増やしていく計画としている。

現状のターゲットのビューティエリアに隣接して設置されるショップ・イン・ショップの規模は、ウルタの通常サイズの店舗の約10分の1にあたる1,000スクエアフィート(約93平方メートル)で、カラーコスメ、スキンケア、香水、ヘアケアのカテゴリーでインディーズおよび中・高価格帯ブランド40以上をセレクトして取り扱う予定だ。接客はウルタのトレーニングを受けたターゲットのスタッフが担当するという。

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出典: A BULLSEYE VIEW

また、店頭にはウルタのECサイトにも装備されているバーチャルトライオンツール「GLAMlab」を設置するのに加え、貯まったポイントに応じて割引が受けられるウルタのロイヤリティポイントプログラム「Ultamate Rewards」と連動するほか、ターゲットが提供しているECやアプリから注文した商品を店舗で受け取る「Click and Collect」や、ターゲット傘下の即日配送サービスShiptを利用した「Same Day Dellivery」にも対応する。

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