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アドバンジェンなど医薬部外品の育毛剤がけん引する薄毛・育毛アイテムの可能性

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20〜30代の若年層でも薄毛に悩む人が増えている。医療機関で治療を受けるほかに、医薬部外品を使ったセルフケアを始める人が多くそれに伴い育毛剤市場は年々拡大している。今回は、育毛ケアのさまざまなアプローチと、市場における医薬部外品の可能性について考察する。

拡大する薄毛市場、若年層向けオンライン診療サービスも登場

AGA(男性型脱毛症)や、FAGA(女性男性型脱毛症)、FPHL(女性型脱毛症)のような深刻な薄毛の悩みだけでなく、「最近、分け目が目立つようになってきた」「以前のようにセットが決まらない」といった薄毛に悩みをもつ層は年々増加傾向にある。富士経済の調査によると、2020年のスカルプケア・発毛剤市場は、前年比6.2%増の843億円にまで拡大している。

リクルートの美容に関する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」が実施した「薄毛に関する意識調査2021」でも、「薄毛である」と回答した人の割合は男性が3割弱、女性が1割弱で、薄毛の認識がない男女でも約3割が「不安がある」とし、2割弱はすでに「対策をしている」と回答。また、薄毛対策にかけている金額は、直近3年で増える傾向にあり、とくに20代男性や20代・30代女性は、ほかの年代に比べて対策費用が高いことがわかった。

出典:薄毛に関する意識調査2021

薄毛の原因は、加齢、血行不良、ホルモンバランスの乱れ、日々の生活習慣の乱れやストレス、AGAやFAGAなどさまざまだが、いずれも毛髪サイクルの「成長期が短くなる」ことが薄毛の原因の1つと考えられている。サイクルが正常な人でも、成長期は20代をピークとして短くなっていくことがわかっており、20代のうちからヘアケアで対策しておくことが大切だとされる。

毛周期には、毛が伸びる成長期、抜ける準備をする退行期、抜け落ちるまでの休止期の3つのフェーズがあり、毛髪の成長期は5~7年、その後、数週間の退行期を経て、休止期(3カ月)となる。
出典:株式会社アドバンジェン公式サイト

増える選択肢、医療から医薬部外品の育毛剤まで

薄毛の治療法には、内服薬、外用薬、注入療法、自毛植毛、光・LED治療といった医療的アプローチと、医薬部外品、化粧品によるアプローチがある。薄毛治療薬の代表的なものには、内服薬の「プロペシア」、外用薬の「ミノキシジル」があるが、これらを使用したときには、性欲減退、勃起不全、肝機能障害、うつ症状、動悸・息切れといった副作用のリスクがあることが知られている。また、医療として受診することへの、精神的あるいは金銭的な負担も消費者にとっては高いハードルといえる。

同時に、こうしたハードルを下げる動きが医療系サービスにおいておきている。上記のような薄毛治療薬を毎月定期的に届けるサブスクサービスとして、EDとAGAの診療に特化したオンライン診療サービス「Oops(ウープス)」や、男性薄毛、女性薄毛、EDを取り扱う「Actually,(アクチュアリー)」なども登場し、スタイリッシュなデザインのWebサイトや商品パッケージで、コンプレックス商材にありがちなネガティブなイメージを払拭するサービスも出てきている。

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