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サステナブルな美容・ファッションの起業家支援、 Fabファンドが投資を決めた13社

◆ English version: Fab Fund’s 13: Start-ups selected by the Beauty and Fashion Fund Created by Lancôme’s Former CEO
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美容とファッション業界に、テクノロジーで新しい価値を創造する起業家と投資家のコミュニティ「FaB (Fashion and BeautyTech) 」の創設者で投資家でもある、元ランコムCEOのオディール・ルジョル(Odile Roujol)氏が、2020年、同業界のスタートアップに投資する「Fab Fund Co-Creation Ventures, LLC」を立ち上げた。ルジョル氏にベンチャーキャピタル設立の目的や理念を聞くとともに、現在の投資先企業を紹介する。

コンシャスで多様性のある美容&ファッションスタートアップのためのファンド「Fab Fund I」

オディール・ルジョル氏が、2020年5月のファーストクロージング(初回投資家募集)を経て創立した「Fab Fund Co-Creation Ventures, LLC (以下、Fab Fund I)」は、美容とファッション業界のエンジェルからシードステージまでの初期スタートアップを対象にした、1,000万ドル(約11億円)規模のベンチャーキャピタルファンドだ。

Fab Fund Iには、ビューティやラグジュアリーリテール業界のコーポレートベンチャーキャピタルに加え、ファミリーオフィス(超富裕層の投資・資産管理をする企業)やエンジェル投資家らが参画。近年、投資家から熱い視線を注がれているクリーンビューティやサステナブルファッション分野に加え、インクルーシブ、フェムテック、ウエルネスといったキーワードをもとに、投資先を選定する。あわせて、この業界に見識の深いルジョル氏が、単独ゼネラルパートナーとして運営を担うことで、素早い決断を可能にしている。

こうしたいわば、“意識の高い(コンシャス)”ファッション&ビューティ市場がビジネス面で有望な投資先であるのはもちろんだが、ルジョル氏は、さらに一歩進んで、サステナブルな暮らし、心身の健康の維持といった「人々の生活をよりよくしたいという強い意思をもった起業家をサポートする」ことも、Fab Fund I設立の目的だと語る。

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Fab Fund Co-Creation Ventures, LLC
Founding Partner
オディール・ルジョル氏
画像提供:Fab Fund Co-Creation Ventures, LLC

あわせてルジョル氏は「多様な視点がビジネスにおいて強みになる」という信念から、このファンドを通じて社会的な「インクルージョン」を推進することも重視しているという。

ルジョル氏はこれまでに、グローバルに支部を持つFaBの活動などを通して、女性やマイノリティ、移民一世や二世の起業家にとって、最初の投資を獲得することがいかに難しいかを目の当たりにしてきた。そのため、過小評価されがちな起業家を優先的にサポートし、その格差を緩和したいと考えているのだ。

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