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FRANZの「透明ゴルフパッチ」など、韓国バイオセンサー研究所の革新的なヒットアイテム

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ソウル大学発のバイオ技術ベンチャーであるバイオセンサー研究所は、韓国有数のビューティテック企業として注目を集めており、運営するブランド「FRANZ(フランツ)」を通じて、革新的なヒット商品を相次いでローンチしている。同社の最新の動向について韓国現地情報を中心にレポートする。


ソウル大学の技術を結集させたバイオテックスタートアップ

バイオセンサー研究所(바이오센서연구소, BioSensor Laboratories)は、ソウル大学で生命工学、化学生物工学、薬学、医工学などを研究する学者たちがそれぞれの技術を結集させるべく、2013年に設立したバイオ技術ベンチャーだ。代表理事を務めるのはチャン・ミョンフン氏で、同社では独自の保有技術を応用した化粧品および製薬事業を展開しており、「FRANZ」というスキンケアブランドを自社で運営している。

バイオセンサー研究所代表理事のチャン・ミョンフン氏(右から2番目の男性)
出典:Business Report

FRANZのブランド名は、肌と同じ環境を構築する測定用ガラスセル「フランツ型拡散セル」および、同セルを活用した実験方法を生み出した、ドイツ人学者トーマス・フランツ博士に由来する。

バイオセンサー研究所は、高分子物質を非侵襲(皮膚や身体の開口部に器具の挿入を必要とせず、生体を傷つけない手法)的に肌に透過させる経皮薬物伝達技術を源泉技術として保有しており、スキンケア領域においては同技術を「Tissue X™ Technology」(以下、Tissue X)と命名して運用している。

ヒトの皮膚には、細胞間における物理化学的なバリアとして機能し分子の浸透に抵抗する固有の性質がある。そのため従来は500ダルトンを超える高分子物質を真皮層に伝達するためには、侵襲性がある針や注射など以外に方法がないと考えられてきた。

だが、イオン導入技術のひとつであるTissue Xは、逆電気透析発電(RED=塩分濃度差発電)を活用し、ほかの装置なしに、繊維のみで微小電流を起こす技術だ。非侵襲的に高分子物質を皮膚内に伝達することができ、バイオセンサー研究所が世界で初めて開発した技術だ。

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