個人がサービス展開できるEC「MOSH」が目指すクリエイターエコノミーの未来
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ストアフロント型のサービスECで、個人が自身のサービスを展開できる「MOSH(モッシュ)」のクリエイター登録者数が5万人を突破し急成長している。月商1,000万円を売り上げるクリエイターがいるほか、企業がクリエイターとのコラボツールとして導入するなど、活用の幅も広がっている。美容分野での活用の可能性も高いMOSHの取り組みから、クリエイターエコノミーの現在地について、MOSH株式会社 代表取締役CEO 籔和弥氏に聞いた。
クリエイターのビジネスを後押しするサービスEC「MOSH」
MOSHは、サービス業に特化したストアフロント(個人としてECを開設できる場)型のECプラットフォームだ。クリエイターはスマホで簡単に自身のサイトの作成ができ、講座やコンテンツの予約、決済、販売、月額制サブスクリプション、顧客管理といった一連の機能が利用できる。クリエイターにとって価格面の導入ハードルが低く設定されているのもポイントで、初期費用や月額料金はかからず、実際に予約が入ったタイミングで決済手数料8%(2022年7月現在は期間限定引き下げのため3.6%)が発生する仕組みだ。
個人がECサイトを開設して「モノ」を売るように、MOSHは、レッスンや講座のような「サービス」を販売できるのが特徴だ。以前は、個人がインターネットで商品を売る場合、Amazonや楽天市場などのECモールへの出店が中心だったが、現在は、BASEやShopifyといったストアフロント型のECプラットフォームを利用し、ECサイトを構築・開設するケースが増えている。いわば、サービス版のBASEといえるのがMOSHだ。
MOSHの登録クリエイターは、2022年5月時点で前年同月比の1.6倍となる5万人を突破。ヨガやフィットネスといったウエルネス領域、カウンセリング、コーチング、占い、育児、美容など幅広いジャンルのクリエイターが活動しており、「メタバース空間での占い」「乳児の寝かしつけ講座」などユニークなサービスが次々と提案されている。
とくに、ウエルネス領域でのサービス提供が多く、クリエイター全体の6~7割程度を占める。フィットネス指導で月商1,000万円以上を売り上げるトップクリエイターが出現する一方で、MOSHが「ロングテール」と呼ぶ、副業やサイドビジネスとして取り組むクリエイターも利用の半数を占めるという。
たとえば、1級建築士としてのスキルを生かして、空間コーディネートやSNS映えする空間デザインやフォトテクニックをフリーランスでコンサルティングするケースや、普段はサラリーマンとして働きながらInstagramで10万人のフォロワーを抱えるクリエイターが、SNSコンサルサービスを提供するケース、このほかにも、プロのギタリストや五輪メダリストで現在は指導者として活動するアスリートが、自らのスキルや経験を活かしサービスを提供するケースもある。
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