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資生堂「Beauty DNA Program」、先天的な肌特徴×生活習慣から将来予測の伴走型パーソナライズサービス

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資生堂は、皮膚科学研究とAI技術を融合させた独自のアルゴリズムを活用した遺伝子検査法と、専門知識をもった資生堂パーソナルビューティーパートナーによる、検査結果を踏まえた生活習慣やスキンケアのアドバイスを受けられるパーソナルセッションを組み合わせた「Beauty DNA Program」を、2023年7月21日からSHISEIDO THE STOREおよび化粧品専門店の一部店舗でスタートした。同プログラムの開発背景と狙い、今後のビジネス展開の可能性について開発担当者を取材し、実際の体験とともにレポートする。


今の肌状態が、先天性か生活習慣かを明確にし「なりたい自分へ」

Beauty DNA Program」は、DNA検査からわかる個人が生まれ持った肌の特徴や血中での各種ビタミンの調整能力などにもとづき、美容の専門知識を持った資生堂のパーソナルビューティーパートナー(以下PBP)が、美容はもとより、食事、睡眠、運動などの総合的なアドバイスを行い、ユーザーのトータルなスキンケア、ウエルネスに寄り添うサービスだ。

サービス開発を指揮した資生堂インタラクティブビューティー株式会社 オムニエクスペリエンス推進部 企画推進グループ グループマネージャー 吉川拓伸氏は、開発時期や背景について「緊急事態宣言が出ていた2020年に遡る。自宅で過ごす時間や自分を見つめ直す機会が増え、自分によりあったものを使いたいというパーソナライズのニーズが高まった。その一方で、膨大な情報が氾濫しており、なかには科学的根拠が曖昧なものも多く、自分にあった正しい情報を選び取るのが難しいという声もあった。そこで、資生堂の強みであるサイエンスにもとづく詳細な自己把握と、専門知識を持つ美容部員(PBP)という2つのアセットを生かし、進化させたパーソナライズサービスを提供できないかと考えた」と語る。

資生堂インタラクティブビューティー株式会社
オムニエクスペリエンス推進部 企画推進グループ グループマネージャー/博士(工学)
吉川拓伸(よしかわ ひろのぶ)氏

プロフィール/資生堂に入社後、肌や化粧品の色彩計測、店頭肌分析機器開発に携わる。その後、バーチャルメイクアップやスマホ肌分析等のデジタルコンテンツ開発、デジタル戦略立案等のDX推進を担当。現在、Beauty DNA Programのプロダクトマネージャーとして、サービス開発をリード

そこで吉川氏が注目したのがDNAだった。いまの肌状態は、先天的な肌の特徴と、普段のケアをはじめとし、食事や運動、睡眠などの後天的な「行動」のかけあわせによって決まる。たとえば、今現在、肌のうるおいが60点だった場合、もともと乾燥しやすい肌だが気をつけて意識的にケアをしてきた場合と、もともと乾燥しにくい肌でケアにさほど留意していなかった場合とでは、その意味は大きく異なる。「今の肌状態が、先天と後天のどちらにより起因しているのかを分離して捉え、肌体質にあった適切なお手入れを提案することができないかと考えた」と吉川氏は語る。

吉川氏が、資生堂の研究機関であるグローバルイノベーションセンターに相談すると、奇しくも、同センターでは2013年から、肌だけではなく、血管、ホルモン、栄養とDNAの関係を研究していることがわかった。1,472名のデータからDNAの特徴と肌状態との関連についてAI技術を応用して導き出し、その結果をもとに独自のアルゴリズムを構築して、先天的な肌特徴と後天的な行動を分離して解析する遺伝子検査法が、ほぼ完成間近だったという。

「DNAを調べることで、生まれ持った肌特徴がわかる。DNAは変えることができないが、なりたい肌や状態に向けて行動を変え、未来を変えていくことはできるので、その手助けをPBPが行い、寄り添いながら伴走する、AIと人を融合させた体験型サービスとして誕生したのがBeauty DNA Programだ」(吉川氏)

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