英米メンズコスメは市場回復へ、サステナブルやクリーン処方で注目の11ブランド
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世界的なパンデミックの影響を受け2020年は落ち込んだグローバルメンズケア市場だが、ワクチン接種が進む英国や米国では、回復への期待が膨らみ始めた。シェービング、スキンケア、メイクアップの3つの分野で、注目の欧米メンズケアブランドの動向を紹介する。
回復が予測される2021グローバルメンズケア市場
世界的なパンデミックはビューティ業界のメンズケア分野にも大きなダメージを与えた。当初は2.7%の伸びが見込まれていた2020年のグローバルメンズケア市場規模は、売上総額497億ドル(約5兆4,000億円)で前年比3.3%減となった。内訳ではシェービングが2.1%減の140億ドル(約1兆5,300億円)、フレグランスが8.8%減の151億ドル(約1兆6,500億円)、トイレタリーが0.3%微増の205億ドル(約2兆2,400億円)だった。(ユーロモニターインターナショナル調べ)
これはロックダウンや外出制限に伴い、ひげを剃る頻度や香水を身につける機会が減ったのに加え、父の日や誕生日などの男性向けギフト需要が落ち込んだことにもよるものだ。また調査会社のミンテルによれば、2020年のCovid-19のアウトブレイク中、デオドランド/制汗剤を使用する回数が減ったとする人は28%で、Z世代に限れば45%、ミレニアル世代でも40%にのぼる。
とはいえ昨今では米国や英国をはじめ、ワクチン接種が進んでいる国や地域も増えてきたため「最悪の時期は過ぎた」との観測が広がっている。店舗や会食、イベントが再開されれば、身だしなみを整える必要性も増す。ユーロモニターインターナショナルは、2021年のグローバルメンズケア市場は4.8%増にまでリカバーするとの予測をしている。活況が期待されるメンズケアにおいて、消費者が求めるものやブランドからの提案など2021年のトレンドを探る。
環境配慮という新価値を付加するシェービングブランド
欧米ではここ数年、ひげがあるほうがファッショナブルだとする流行があり、より多くの男性がひげを生やしはじめたため、相対的なひげ剃りの回数や面積が減った結果、カミソリなどのシェービング関連商品の売上はCovid-19以前から微減傾向だった。そんななかで起きたパンデミックにより、ブランドは顧客へのアプローチの方法を考え直すことを迫られた。
具体的には、サステナブルに配慮する企業姿勢を示すことで消費者の共感を得る方向へ舵をとるブランドが増えてきている。2020年3月にはWWFが自然環境の破壊と感染症流行には関連があるとするレポートを出しており、自粛生活中に改めて心身の健康の大切さを認識し、暮らしの大元につながる環境保全問題に目を向けた消費者が少なくないとみられるためだ。
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