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アフリカ美容市場動向、DXとアクティブな消費者増でスタートアップが躍進

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若年層の比率が高く、人口の大幅な増加が予測されている巨大なアフリカ市場は、化粧品原料となりうる植物性天然資源も豊富で、美容業界にとって大きなポテンシャルを秘めた地といえる。欧米に本拠地を構えるアフリカ系スタートアップの参入に加え、DXが一気に進むアフリカ各国で地場の消費者ニーズに対応したサービスが続々と登場している。

2050年には世界の4人に1人がアフリカ人、大きな可能性を秘めるアフリカ市場

アフリカは54の独立国で構成され、人口は2019年時点で約13億人だ。国連の人口統計によると、2050年には約25億人に倍増し、世界の4人に1人をアフリカ人が占めるという。アフリカは豊富な地下資源が眠ることで知られるが、近年は、若年層の比率が高く、流行に敏感で消費意欲も旺盛な中間層や富裕層も増加していることから、さまざまな領域において巨大市場として注目を集め、存在感を増している。また、欧米の大学やビジネススクール、研究所などで学んだ学生が本国に戻ってテクノロジー分野で起業しており、アフリカンテックへの投資も活発化している。

美容やファッション業界でも、欧米を中心に、アフリカ大陸またはアフリカ系の消費者をターゲットにしたスタートアップの積極的な展開がみられる。また、2020年のブラック・ライブズ・マター(アフリカ系米国人に対する警察の残虐行為をきっかけに米国で始まった人種差別抗議運動)をきっかけに、ロレアルやユニリーバが “美白” 製品の販売中止や名称変更を発表するなど、グローバル企業の間でもアフリカ系の消費者を意識したコミュニケーションや製品開発が進んでいる。

今回は、これからの成長が見込まれるアフリカ市場と躍進するアフリカ系スタートアップをレポートする。

アフリカ大陸の消費者向けEC「Jendaya」はパーソナルスタイリングサービスも

パンデミックでデジタル化が進むなか、アフリカの消費者の購買意欲を刺激するサービスが登場している。英ロンドン発のプラットフォーム「Jendaya」はその一例で、2021年7月にラグジュアリーに特化したECをスタートする。プラダ、ジバンシィといった欧米ブランドやアフリカのプレタポルテ、アクセサリー、高級化粧品などを販売するほか、アフリカ系モデルを積極的に起用し、ファッションウィーク、シーズンごとのコレクション情報などを発信する。

WWDによると、ローンチ時には招待制で約10ブランドを展開、その後、エクスクルーシブなコラボアイテムの販売や、人気のヘアスタイルにあわせてファッションをパーソナライズするスタイリングサービスも展開予定だ。アフリカで課題となっている配達日数の長さの解決も目指す。

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