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「朝鮮美女」など2023年に急成長した韓国インディーズコスメブランド、2024年は業界勢力の再編も

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韓国の化粧品業界で、大手企業傘下ではない独立系のインディーズブランドの成長がさらに伸びている。とくに2023年は大手化粧品企業の不振や停滞も相まって、韓国化粧品業界内の市況やパワーバランスの変化が顕在化した。多くの韓国メディアが「インディーズブランドの年になった」と振り返る2023年の韓国化粧品業界の変化について、現地報道を中心にレポートする。


韓国では大手ブランドが減速、伸びる独立系のインディーズブランド

2023年10月、韓国化粧品大手アモーレパシフィックの第3四半期の実績が発表された。結果は営業利益が前年比12.7%減少、売上は前年比5.7%減少となった。また同月にはLG生活健康の第3四半期の実績も発表されている。前年比で営業利益29%減少、売上4%減少と、アモーレパシフィック同様にふるわない結果が発表された。

アモーレパシフィック公式サイトのトップページ
出典:アモーレパシフィック公式サイト

韓国化粧品大手の不振はここ数年続いており、今後の展望に対してもネガティブな報道が目立っている。一方、業界内のポジティブなニュースとして報じられることが多いのが、中小ブランドの活況だ。2023年はとくに両者の好不調が対照的で、複数の韓国メディアが「インディーズブランドの年」と結論づけている。

韓国でインディーズブランドという言葉が指しているのは「大手化粧品企業傘下以外の独立系中小ブランド」というニュアンスだ。業界団体・韓国化粧品協会も「業界内で名前を聞けば誰でも分かるメジャーブランドではなく、独立して設立され、消費者に直接アプローチしている、新しく知名度もこれからのビューティブランド」「定義は多様だが共通しているのは巨大資本の投資なしにファウンダーが直接的に所有・運営するブランド」と解説している

資本力や広告宣伝力、また大型百貨店をはじめとしたオフライン店舗の販路確保、美容部員による訪問販売などに強みを持つ大手化粧品企業に対して、SNSやデジタルツールの活用など「大手化粧品企業とは異なったマーケティング手法やコミュニケーション手段を駆使しながら、旧来の市場の在り方に対抗する新興ブランド」という意味合いで、インディーズブランドという言葉を使う場合も多い。

韓国では「ポストコロナ」「消費者ニーズの多様化」という2つの背景が、インディーズブランド台頭の主な要因として挙げられている。

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