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サイバーエージェントの「極予測AI人間」が示す3DCG美容クリエイティブの近未来

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3DCG技術などで制作されたデジタル・ヒューマンを、広告やプロモーションの一環として活用する動きが広まりつつある。こうしたなか、サイバーエージェントは2020年11月、AIとデジタルヒューマンCG技術を組み合わせた企業向け広告サービス「極予測AI人間(キワミヨソクエーアイニンゲン)」の提供を始めた。実在しないモデルを生成するだけでなく、広告効果の高いモデルへと育成を図れるのが特長である。その技術的な仕組みから広告クリエイティブ領域での応用可能性までを、株式会社サイバーエージェントAI事業本部 AIクリエイティブ部門を統括する毛利真崇氏と、サイバーエージェント子会社の株式会社CyberHuman Productions取締役でフォトグラファーの桐島ローランド氏に聞いた。

「デジタルヒューマン」領域の現状

はじめに「極予測AI人間」と深く関わる「デジタルヒューマン(バーチャルヒューマンとも表記される)」領域の概況に触れたい。国内美容業界における活用事例としてよく知られているのは「SK-II」の広告に起用され話題となった「imma」である。2019年創業のAwwが手掛ける3DCG技術によって生み出されたモデルで、Instgramの公式アカウントのフォロワーは33万人(2020年12月現在)を突破。実在のタレントに劣らぬ影響力で、企業の広告に引っ張りだこの売れっ子モデルとなっている。

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imma
出典:Awwプレスリリース

こうした、人々が一般に目にするデジタルヒューマンは大きく2つのパターンに分かれる。

① 実在する人物をデジタル上に再現するパターン
水嶋ヒロ氏がモデルの「Lewis Hiro Newman(ルイス ヒロ ニューマン)」や、堀江貴文氏がモデルの「ホリエ・ロイド・タカフミ」などがその例として挙げられる。

② ゼロから人物をデジタル上に作り上げる(≒実在しない)パターン
冒頭で紹介した「imma」や同じくAww製の「RIA」など、人格が付与された様々な個性のデジタルヒューマンが製作されている。エージェントが管理しているケースがほとんどで、人間のインフルエンサーに劣らぬ影響力を持ち、各種プロモーションに起用されている。

ウエラ プロフェッショナルの
プロモーションに起用されたRIA

さらに最近②の派生として広告領域でみられるようになっているのが、敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Networks)によって製作される実在しない人物モデルである。GANとは画像を生成するAIと画像を評価するAIを競い合わせて画像を生成するディープラーニング技術の1つで、素早く大量の画像を生成できる特徴がある。それによって生まれた人物モデルの多くはカタログやストックフォト的な用途で利用されており、immaやRIAのようなキャラクター性は持たない(求められない)、いわば「無名モデル」である。

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